モデナキャリパーを使ったブレンボブレーキキットを組み込み。
NSXに大口径ブレーキを組もうと思ったら
レパートリーはいろいろあるけど
ノーマルフェンダーで収めようと思うと
やはり、モデナキャリパーが最善だと思います。
片持ちキャリパーで設計されたNSXですが
対向ピストンキャリパーというのは
手前にもピストンがある分 キャリパーに厚みがあるわけで
ホイルとキャリパーのクリアランスを考えると
あまり大型のキャリパーは組めないんです。
競技用のコンパクトなキャリパーは存在するんだけど
ピストンにダストブーツが無いので
パッド交換でピストンを戻す際には
キャリパーのオーバーホールが必要だったり
高頻度なメンテナンスを前提に使うものだから
ストリートカーに流用するには
やはり、市販車に純正採用されているキャリパーの流用が安全だと思う。
となると
フェラーリのモデナ用キャリパーが最適サイズだと思うんですよね。
それでも
17インチサイズは必要でホイルの逃げも厳しいんだけど。
そして
リアヘビーのNSXに大容量ブレーキを組むには
前後ブレーキの交換は必須で
そのサイズ選択が難しいわけですが
前後同じキャリパーサイズを使って
調整式Pバルブでリア油圧をコントロールすることで
前後バランスを最適化していきます。
この方法も
ずいぶん模索した結果たどり着きました。
そもそも
純正ブレーキに対して最適化されいる前後油圧バランスは
そのまま社外ブレーキに組み合わせると
前後バランスはメチャメチャになるのは当然で
何らかの方法で前後のブレーキバランスを取ってやる必要があるんです。
たとえば
オートバイみたいに
右手右足で前後ブレーキを個別にコントロール出来るなら
社外のブレーキに換装したとしても
操縦者がこれをコントロールできるわけだけど
クルマの場合
ワンペダルでブレーキを操作するわけだから
あらかじめ前後バランスを決めておかなければならないわけで
リアブレーキの油圧を絞ることでリアの効きを抑える
プロポーショニングバルブ(通称Pバルブ)が
どんなクルマにも仕込まれています。
もちろん純正設定されているPバルブは
純正ブレーキに対しての前後バランスを設定しているわけだから
キャリパーを社外品にしたら
純正Pバルブのままでは前後バランスが崩れるわけで
キャリパーの仕様に合わせたPバルブに交換する必要があるんです。
だけど
ABSを生かしたままでリア油圧をコントロールできる調整式Pバルブは
apでしか作ってないようで
T3TECでは
このブレーキバランサーをNSX用にキット化しています。
このキットを作ったことで
大口径ブレーキが格段に扱いやすくなりました。
前後バランスは7段調整なんですが
一般路では若干リアを絞ったところでちょうど良いんだけど
サーキットでは
ショートサーキット、高速サーキット
ドライ路面、ウェット路面などで
1段ずつ変えてみると
リアブレーキの効き方が変化してくるので面白いです。
モデナキャリパーは
一時期 入手困難で困ったこともあったんだけど
供給が安定したようで
特注扱いだけどキットを製作していけそうで
フロント、リア、サイドブレーキ、バランサー を
個別にキット化して製品化したいと思っています。
なにしろ
NA2ブレーキに比べても圧倒的に制動力が高く
FISCOみたいな高速サーキットでは
エンジンチューンするよりも安全確実にタイムアップします。
また
制動力に余裕があるから
酷使した際はパッドなどの消耗が断然少ないんです
今回のオーナーさんは
サーキットはやらないストリートカー。
まあ実は
ブレンボを組む殆どのオーナーさんがストリートメインですけどね。
高速道路での安定した減速と
何よりも見た目が
圧倒的にカッコイイ大口径ブレーキを求める方は多いです。
キャリパーの色は
輸入した時点では本体黒で文字は白で「brembo」のロゴなんだけど
今回はオーナーさんの希望で
レクサスのコスモシルバーに塗装してNSXロゴを入れました。
うん、これは渋くてカッコいいかも。
でも黒に銀を重ね塗りしていくこの塗装色は
同じ塗料を使っても
重ね加減で同じ色に見えなくなるそうで
塗装屋さんが一苦労したそうです。
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