こんにちは、TYIZです
年明けはガラリとしていたT3ファクトリーですが
緊急作業やら車検やらで
慌ただしくなってきました。
今年は平成3年車の車検年
うちも陸自へ通うことが多くなるでしょう。
先日 珍しいことに黒のNSXが5台目の前にあった。
これだけNSXを扱っていて
赤が多いのは何度かあったけど
黒は固まるのは珍しいな。
レッドリボンのNSXがエンジン重整備作業中。
このNSXは
15年くらい前にAT→6MT換装した車輌で
リトラクタブルライト最終型のLEV仕様
当時のオーナーが手放して
その後レッドリボンの宗方さんが手に入れて
固定ライトに改造したりして
自分のNSXとして所有している車輌。
走行距離は18万キロオーバーだけど
もともとコンディションは良好
だけどDBW仕様車のMT換装は
当時の技術といまの方法では大きく変わっていて
最新のV・Proを使った制御に変更し
カムシャフトもMT用にして
排気系も一通り手を入れて完成させます。
この車輌はLEV仕様のC30Aだから
赤ヘッドカバーなんだけど
結晶塗装のハガレが目立つため なんとかしたい。
結晶塗装というのは純正でも個体差が激しくて
経年老化でパラパラと剥がれてしまう固体が多く
黒ならシャーシブラックでも塗って目立たなく出来るけど
赤が剥がれた場合はどうしようも無く
塗装のコンディションが悪い場合 ヘッドカバーを新品交換するか
結晶塗装を行ってくれる業者へ塗装依頼を出すしか無いんです
でも、結晶塗装ってクオリティが安定しないんですよね
実は
ホンダで純正新品を買っても
前後バンクで塗装の風合いが全然異なることが多く
どうしたモノかと悩んでいたら
電着式の結晶風粉体塗装という塗装を
行ってくれる業者さんがあって
試しにNSXのヘッドカバーをいくつか塗ってもらったところ
おおむね良好なので
今後
オーナーの希望があれば整備の際に
ヘッドカバーの塗装を行うことになりました。
結晶塗装というのは
専用塗料をスプレーガンで吹いた後
150度くらいで加熱硬化させる塗装方法で
硬化する際に表面が縮れてザラザラになるのが特徴で
傷が目立たないからエンジン部品などには純正採用されていたけれど
スプレーで吹いた時の塗料の厚みや
オーブンの温度によって表面の具合が大きく変化するのが難点で
立体的なモノに塗ると
均一な厚みに塗れないから
山部と谷部で同様な表面具合にならない欠点があるんです。
この問題をクリアするため
電着式で粉体塗装してから熱硬化させる方式が出来たそうで
試しに塗ってもらったところ
今までの結晶塗装とは風合いは異なるけど悪くない。
塗膜は非常に固くて傷が付きにくく
だけど手触りはサラッとしている不思議な感じ。
赤は
純正と比べるとちょっとだけ明るくて
もう少しツヤが無くなればベストなんだけど
仕上がりを含めてこれは悪くない。
もう一つ
ガンメタ風の色が欲しくて何色か試し塗りしてもらって
気に入ったのがチャコール つまりは炭色
地味な色だけど少しラメが入っていて光の加減でキラッと光る。
ヘッドカバーに塗ると
いかにも「手が入ってるレーシングエンジン」みたいな雰囲気で
実にカッコイイ。
もう、TYIZ号のヘッドカバーはこれに確定!
オイルギトギトのヘッドカバーを塗装するのは
下地処理など大変なんだけど
エンジン降ろしメンテナンスのついでにヘッドカバーを塗装するのは
満足度は高いかもしれませんね。
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