NSXの30周年を目前にして
走行距離に加えて経年老化が重なってきて
エンジンの重整備需要は非常に増えています
その時
タイミングベルトを含むパッキン類の交換だけで良いのか
エンジン本体に整備の手を入れるべきなのか
判断が分かれる様になってきました。
T3TECでは
タイミングベルトの交換は
エンジン降ろしメンテナンスで行うことにしていますが
エンジン本体をどうするか
オーナーと相談してから決めています
まず、手を入れるとしたら
腰下ではなく
シリンダーヘッドのバルブ類と
ステムシールの交換などです
エンジンの重整備は
これから先10年10万キロを見据えて行う整備だと思いますが
30年近く経過すれば
ステムシールが老化しているのは確実で
これの老化に伴って
オイル下がりするのでマフラーから白煙を吹いたりします
ステムシールを交換するには
ヘッドを降ろしてバルブを抜くのが正攻法で
同時に
老化進行しているヘッドガスケットなども交換するという
ヘッドのOHを行う方が増えています
整備前に圧縮を測ってみれば
およそ エンジンのコンディションが分かってくるので
圧縮が異様に低いなら
エンジンからシリンダーヘッドを外せば
ピストンとシリンダーのコンディションを確認し
そこで
腰下をOHするか決めても良いかと思います
でも、シリンダーのコンディションが悪ければ
メーカーでオーバーサイズピストンが無いから
ピストンとシリンダーを新品交換するか
あるいは
うちで販売している鍛造のオーバーサイズピストンを使って
シリンダーを0.5ミリボーリングして使うかの二択になります。
クランクシャフトのメタルなどは
打音でも出ていなければ
わざわざ交換する必要も無いと思いますね。
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