これは去年の夏頃の話だけど
津久井さんがS660のミッションを買ったところからはじまる。
ネックレスが欲しくて
ヤフオクを探していたら
どういうわけかS660の中古ミッションを見つけたそうで
3万円と安価だったため
「ネックレスよりこっちが欲しい!」と落札購入。
それにしても3万円は安いけど
S660のマニュアルミッションなんて
普通にしてたら壊れるはず無いから需要も無いんだろうねぇ・・
でも、OS技研にLSDの開発を依頼してるし
スペアのミッションがあれば交換作業が楽だよな・・
と言うわけで
届いたミッションをさっそく分解してみると
いや〜、構造がNSXそっくり。
洗練されていたり簡素化されてるところもあるけど
2サイズくらい小さいだけで
まるっきり同じ設計思想ですね。
排気量も出力も3分の1以下だけど
ミッションの大きさは半分以上有るのは
やはり、車重はそれなりに大きいためなんでしょうね。
で、分解した部品を洗浄してケースに仮組みしていたら
これ・・スタンド作って
動かせるオブジェにしたら面白いよな・・と思って
仕事が終わってみんなが帰った後
鉄骨材を適当に切って溶接してスタンド作って
メインシャフトにハンドル付けて手動で回せる様にして
シフトフォークのシャフトにアダプターと握り玉を付けて
変速操作もできる様にしてみた。
ハンドルをグルグル回しながらガシャン!と1速に入れれば
ちゃんとデフギアが回るぜ。
ハンドルを同じ速度で回しながら
シフトアップしていけばデフの回転速度が変わるのも分かるし
ハンドル操作が重くなるのも分かる。
作ってて面白くなっちゃって
ちょっと凝ったものを数時間でほぼ完成させて自分でも笑っちゃった。
翌日出勤してミッションを見た津久井さんは
「私のミッションがぁ!?」と言いつつ
大喜びでハンドル回してた。
クルマのミッションが
内部でどんな動きをしているのか
MT車に乗っていてもこれを知っている人は少ないです。
NSXのミッションはスゴく重くて
こんな簡単なスタンドじゃあ支えられないし
倒したら壊れるし起こせないしになるだろうけど
S660のミッションは軽いので(20キロちょっとかな・・)
それでいて構造はNSXそっくりだから
ミッション内部を知ってもらうには
スゴく良い展示物になるだろうと思った次第。
その後 ミッションオブジェは
T3TECのお店に展示してあるんですが
これはお客さん受けが良いです。
ハンドル回しながら変速してみせると
なるほど〜・・こうやってギアが変わるんだ・・と納得。
そして意外だけど
ホンダの本社の人が来たときにこれを見て
「うちの会社にも置きたいな!」とか言われます。
でも、津久井さんのミッションがオブジェに化けちゃったから
年末にあらためて
エンジンミッションのセットを入手した次第で
試作のLSDが完成したら
このミッションに組み込んでテスト開始しようと思っています。
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