この掲示板は画像の最適化みたいな機能が無いので
投稿していただいた画像は
見やすいように横幅800ピクセルにしておきました。
これは
OSの4.4ファイナルが販売開始された当初のカウンターシャフトです。
ミッションケースに組み込む上で
カウンターシャフトとデフの位置関係が変えられないわけだから
カウンター側のギアは小さくなるわけで
そうなると
ベアリングに入る軸端部の外径と
ギアの谷の差が非常に少なくなるから加工が難しく
また、当時4.7ファイナルもあって
こちらはもっと深刻な状態だったから
この問題を回避するため
軸端部を細く作ってカラーを圧入する方法で作られました。
ところが
長期間走っていると
このカラーが徐々に抜けてきて
ケースに当たってトラブルが出たんです。
そこでOSでは
逃げの一手として
シャフトとカラーを溶接して表面を切削しました。
だけど
熱処理して完成した部品を溶接するのはイレギュラーなわけで
その後 カラーを使わず
一体型のカウンターシャフトになりました。
このシャフトが世の中にどれくらい販売されたのかは分からないけど
当時 NSXに機械式LSDを組もうなんて言う人は少数で
私は5台も売ってないと思うけど
カラーが抜ける現象が発覚後
私が販売取り付けしたお客さんは回収してOSに送って溶接対処しました。
ちなみに
私のNSXの6速ミッションに使っている4.4ファイナルも最初期品だから
このタイプの溶接品です。
当時OSの岡崎社長が
「熱処理した部品を溶接するのは御法度じゃろう
一体で作るんじゃ!」と、言ってたのを思い出します。
TYIZ号にOSのLSDを組んだのは20年以上前だし
LSDそのものは何度も仕様変更してきたけど
カウンターシャフトはそのままで
性能面でメリットは無いけれど
なんとなく
OSの最初期モノのお宝かな・・と思って
自分のミッションにはそのまま組んでいます。
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