やっと
サスペンションキットの1ロット目が完成。
TYIZ号に組んだ仕様をベースに
最終仕様で製作開始。
今後は5台分を1ロットで作っていきます。
今回のサスペンションキットのコンセプトは
快適なストリートメインで
ラジアルタイヤで遊びでサーキットも楽しめるくらいの仕様です。
バネレートはF8 R6で
レート的にはNA1のType-Rと同じくらいかな。
でも
ショックアブソーバーが良く動くので
Rみたいなスパルタンな感じじゃ無いですね。
使用しているスプリングはカヤバです
あまり知られていないけど
純正ショックの大手メーカーカヤバでは
swiftと同じくらい直巻スプリングのラインナップがあって
後にバネレートを変える時の自由度も高いんです
スプリングって
同じバネレートなのにメーカーによってフィーリングは大きく違うもので
有名な話しは
ハイパコは初期からすごく固く感じて swiftは当たりが柔らかい。
どれが絶対で優れているというわけでは無く
用途を考慮しつつショックアブソーバーとの組み合わせで考えて選択していく物でが
カヤバは
まん中くらい・・の性格みたいですね。
面白いのは
全数に現品計測したレシートみたいな検査表が貼り付けられている。
要するに
製品のバラツキが少ないという自信の表れなんでしょうね。
ショックアブソーバーは
競技系のサスペンションを作っている埼玉県の工場で製作しています。
ピストンもシリンダーも特注でベースメーカーが無いんですが
メッキが重要になるシャフトは某大手メーカーと同じ物で
シャフトの先端にドライバー差し込んで減衰力調整できます。
このショックアブソーバー
持ってみると非常に軽くて「アルミか?」と思うくらいなんだけど
クロモリのパイプを切削して作った逸品で
素材の強度を落とさずサビに強い無電解ニッケルメッキをしてあります。
アッパーマウントは
振動直撃のピロはイヤだから
純正ゴムブッシュが入れられる形状でジュラルミン削りだしで作りました。
この形状で作っておくと
実際乗ってみて
もうちょっと体感でハード方向になっても良いな・・と思えば
Type-R用のブッシュを入れられるんです。
マウントラバーはかなりフィーリングが変わるので
やっぱり標準クーペ用が推奨なんですけど。
アルマイト処理したアッパーマウントにボルトを入れるわけですが
このボルト
軽自動車用ハブボルトです。
圧入できて強度が高いボルトが市販品で無いかなぁ・・
と、探していて見つけたんだけど
これは非常に高強度で錆びにくく好都合。
これをアッパーマウントに圧入するわけだけど
1ロット5台分だから60本もボルトを圧入するので
手動の油圧プレスでガチャガチャやるのは大変だから
エアシリンダーで圧入しよう・・と
プレス機にブラケットを溶接して大口径のシリンダーを取りつけた。
これで2トンほどの推力が出ます。
フットバルブを踏むと
プシュ〜!っとシリンダーシャフトが伸びてボルトを圧入する。
う〜ん。便利。
部品が揃ったところで
ショックとバネとアッパーマウントを組み立てていく。
これはさすがに
私が地道に手作業で行います。
オールMaidInJapanで
色々細部に拘っちゃったから
やっぱりコストがかなりかかっちゃったけど
まずはストリートバージョン5台分完成しました。
引き続き
サーキットバージョンの再試作と評価を行っていくんですが
こちらは
好みが大きく分かれるし一般道で煮詰めるものではないから
受注製作になると思います。
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