NSXのメーター修理依頼は続いていますが
先日
年内最後の修理依頼を終えたところで集計してみたら
今年治したメーターは81台
T3TECを始めてから通算で296台でした。
年内には300台の大台に乗るかな・・と思っていたんだけど
ギリギリ乗らなかった感じですね。
でも 1年間で81台だから
我ながら凄まじい数を治したなぁ・・
nsxnetを始めてから
業者さんからの依頼が劇的に増えて
特に
ディーラーさんと中古車屋さんから
メーターAssyが送られてきて
これを修理して送り返す・・と言うパターンが多かった。
ちなみに最後の1台
ヨコオオートさんからの修理依頼で
タコメータ−が動かなくて
ブレーキ球切れ警告灯が時々点いて
ELのメーターパネルが付いてるので剥がして欲しい・・
とのこと。
タコメータ−の不動原因は
コンデンサー液漏れが切っ掛けで基板の腐食
で、ツェナーダイオードがショートしてトランジスタ焼損・・
まあ、これは時々ある事例だから
基板修理して部品交換
問題はELパネルの取り外し・・
これ、時々依頼があるんだけど
非常にスリリング・・
社外品で売られている
薄型面発光パネルに文字盤を印刷したELメーターパネル
これ、見た目はハデだし
一見 視認性は良さそうに見えるんだけど
文字盤の青い部分が発光して
白い文字と針が影になるという方式は
純正と逆のパターンなわけで
実は夜間の視認性は良くない。
純正は
パネルは無反射の黒塗装で文字が透過光
針の赤を上部から照らして
黒い文字盤に浮かび上がった数字を針が指すという方式で
夜間の視認性を上げているわけです。
だから
若気の至りで貼り付けちゃったけど
元に戻したい・・と言う相談があるんだけど
外すことなんか考えずに
両面テープでバッチリ貼り付けてあるので
とにかく剥がすのが怖い・・
無反射の艶消し黒塗装は
油分を付けたらシミが残るし
柔らかい布でも強く擦ったらテカリが出てしまう。
でも、しつこく残った両面テープを除去しなきゃ・・
パネルを剥がしつつ
メーターの針を壊さないように慎重にくぐり抜いて
黒の文字盤を出来るだけキレイに清掃・・
何とかクリアして
修理した基板と組み合わせ 補正して作業完了。
視認性で言えば
やっぱり純正に勝るものは無いから
ELパネルを貼ろうと思っている方
ちょっと考えた方が良いかと思う。
なにしろ
初期型NA1のメーターパネルは絶版部品で
新品はもう手に入りません。
この作業のため・・と言うわけじゃ無いけれど
メーターの針を抜く治具を作ってみました。
この時代のアナログのメーターというのは
文字盤の裏に
コイルとマグネットを組み合わせたアクチュエーターが有って
これに流す電流量で針を駆動しています。
アクチュエーターの中心から出ているシャフトに
針は圧入されているんだけど
構造的に
強引に針を抜くとアクチュエーターは壊れます。
Webでメーターの針抜きを調べると
フォーク2本で針を抜いてる人とかいてビックリだけど
NSXでこれをやったら壊れちゃう。
以前
どんな構造になってるのか強引に針を引っこ抜いてみたら
針の圧入がかなり強く
抜いたあと
シャフトが前後方向にガタが出ちゃって
それでも動きはするけど
文字盤と針の高さ方向の位置が出なくなって
どういう構造になっているのか
コイルをバラしてみると
シャフトの先端には抜け止めの球があって
針を強引に抜くとこの位置がズレてしまうことが分かった。
だけど社外メーターの300キロパネルとかは
どうにかして針を抜いているんだろうから
方法があるはずだよな・・と
針の上に貼ってあるオレンジの板を剥がしてみると
中心に穴が有り
プーラーで中心を押しながら針を引っ張れば良いと分かったので
超小型のプーラーを作ってみる事にした。
こういう治具
市販品にもあるのかも知れないけど
NSX専用が欲しかったので自作
コの字型に折り曲げた鉄板にボスとナットをハンダ付けして
3ミリのネジに0.8ミリのピンを入れて
精密ドライバーの柄を切断して組立。
クリアフォルダを切り抜いて文字盤の保護シート作って
針にプーラーをセットしてセンターシャフトを回せば
中心ネジ軸が
アクチュエーターのシャフトを押してくれるので針が抜ける・・と
けっこうな力でネジを回すと
カキカキカキ・・と音を立てながら針が抜けてくる。
これで
安全にメーターの針が抜けるようになりました。。
時々
自分でメーター分解して
ネジを締めすぎてコイルを切っちゃう人がいるんだけど
そういう修理依頼も
針が抜ければだいぶ楽に修理対応出来るようになる
以前からチャレンジしてみたかったんだけど
またちょっと修理技術が上がった感じです。
こうして安全に針が抜けるなら
ELパネルを外すのももう少し楽だったかも知れない。
ちなみに
針はどの位置でも差し込めちゃうから
再び組み立てるときは
基板と組み合わせて適正なパルス信号を入れて
駆動状態で圧入し
最終的に補正作業を行う事になります。
なにせ
絶版部品で修理するしかないんだから
今後も地道に修理方法は進化していくと思われます。
6速ミッション・・
昨年作ったOS4.4ファイナルLSDキットは
早々に完売したけど
あと2台 4.4ファイナルの組立待ちが残っていて
クーペファイナルとRファイナルが各1機残っているから
6速ミッションはあと4機 組立待ちになっています。
色々な作業に追われて
なかなか着手出来ていないんですが
年内にあと2機組み立てたいな・・と思って
倉庫管理を任せているパートさんに
部品のピッキングと開封をたのんだら
テキパキと作業台の上にミッション部品を並べてくれた・・
T3TECは
女性スタッフが3人いるんだけど
倉庫で部品管理を頼んでいる奥さんが
実に良い仕事をしてくれる。。
この部品や歯車がナンなのかなんて全然知らないわけだけど
リストの部品番号を頼りに倉庫の中から集めてきて
開封して作業準備をしてくれる。
それが実に迅速・・
このパターンで何機も組み立てたんだけど
数百点の部品を拾い出して開封して・・で
一度もミスがないんだよねぇ・・
なので
組み立て作業をする私としては非常に助かっている。。
10月にOS技研に行った際に
6速用LSDキットの次ロットの製作を依頼してきたわけですが
今のところ明確な納期は見えていないけど
来年の夏前頃には完成すると思ってます。
でも、だいぶバックオーダーを抱えているから
次ロットも早々に完売しちゃうかも知れない
だけど
LSDが売れたと言うことは
6速ミッションを組み立てなきゃならないわけで
ミッション組立が全て終わるのはいつ頃になるかなぁ・・
でもねぇ
4.4ファイナルLSDを組んだ6速ミッションは
NSXの走りに劇的な変化をもたらすので
求める人が多いのも分かるんです。
というか
私が思うNSXチューンのマストアイテムです。
S660
先日
津久井S660をダイノパックで計測検証してみました。
これは
あらためてジックリと
どこかで紹介したいと思っているんですが
ターボ車で電動スロットルなS660は
ノーマルでスゴく変な制御をしている。
まあ、軽自動車の64馬力規制に収めるためだろうけど
初めて乗ったときS660って
回転上昇と共にブーストが落ちていくのが
ものすごく違和感に感じたんだよね。
ダイノパックで検証してみると
ブースト制御もあるけど
回転上昇と共にスロットル開度がどんどん閉じていき
ペダルは全開に踏んでいるのに
エンジンのスロットルは30%くらいまで閉じてしまっている。
これじゃあブーストも下がるでしょう・・
回転が上がるとアクセルを戻している制御をしているんだから
意図的に高回転が回らない印象を作り出している。
だけど ミッションを経由して
タイヤを回す軸出力で計測するダイノパックで
ピークパワーは54馬力ほどだから
数値的には優秀
エンジンの軸出力だったらキッチリ64馬力出ているんでしょう。
S660は
HKSのフラッシュエディターで
メインコンピュータのデータ変更が出来るので
HKSのチューニングデータを入れてみると
高回転でのスロットルの閉じはだいぶ解消し
ピークパワーは60馬力ちょっとまで上がる。
1割ほどのパワーアップだからこれは大きい。
だけど
まだアクセルに対してスロットルの開度がイコールじゃあ無いから
なぜ、HKSがこうしているのか?
排気系変更などに対する余裕のためなのか?
煮詰めていく要素は残っているので
また、機会を作って
検証を続けてみたいと思うし
津久井ちゃんもだいぶ走り回って
色々評価を言うようになってきたから
そろそろ
排気系を変えたりしてチューニング方向に進めてみたいと思う。
それはそうと
ホイルベースが短くてミッドシップなS660は
ダイノパックをセットするとドアが開かない・・
まあ、タイヤホイル外れてるから
ドアを開けて計測それば良いんだけど
意外な盲点で笑えました。。
それにしてもノーマルマフラー車輌で
ダイノパック計測は静か。
ローラー式は騒音に悩まされたけど
工場のシャッター開けたまま
周りのスタッフは普通に仕事しながら
全開でエンジン回せるんだから
実に快適です。
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