NSXの掲示板

NSX関連の掲示板です。
特に限定しませんが主にNSX関連の話題が中心です。
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後期ABS換装&サイモン 引用
2018/3/10 (土) 20:05:08 - TYIZ - z180174.ppp.asahi-net.or.jp [110.4.180.174] - No.1520679908

こんにちは、TYIZです

NSXの初期型ABSを後期(LEV以降)に換装する流用作業は
10年以上前に確立して
換装用のハーネスも製作してきたんですが

ここで
ちょっとだけバージョンアップしました。

ABSにエラーが出た際に
モジュレーターが持ってる自己診断機能を使えるように
ABS換装ハーネスにチェック端子を増設しました。

使い方は簡単で
ABS警告灯が点いた場合
チェックコネクターを繋いでクリップをアースに繋ぎ
キーをONにすると
警告灯の点滅回数でエラーが判断できるというモノで
記録されたエラーコードを消去することも出来ます。

NSXのABSは後期になって
まず故障頻度は少なくて
エラーが出たとしても
ほとんどの場合 車速センサーの断線や故障で
普通のテスターで原因を追っていけるから
自己診断は使えなくても良いな・・と思っていたんですが

最近
センサー故障の事例が増えてきたし
後期換装したNSXオーナーの方が
自分である程度原因を追い込めれば
来店してもらって すぐに修理対応が出来るよな・・
と言うわけで
チェック端子付きに変更した次第です。

この
後期換装ハーネスは数種類ある初期型全てに対応し
ハーネスの途中に中継コネクターを設けているから
車内への配線引き込みが楽で
後の整備性の点でもよく考えて作ってあります。

自分で後期ABS換装するユーザーは極少数だと思いますが
(知る限りかっちゃんくらいか・・)
nsxnetでも販売しています。
http://www.nsxnet.com/parts_detail.php?pid=8661


横浜在住の頃に馴染みだったサイモンさんが
香港へ転勤になって
再び日本に戻ってきたそうで
長期間動かしていなかったNSXが積載車で入庫。

なんでも
香港の整備業者でタイミングベルト交換したら
調子悪くなったあげく
ぶつけられて中途半端な修理で返されたそうで
とりあえず動く状態にして日本に運び
倉庫で1年ちょっと保管しておいたらエンジンがかからなくなったそうで
ご本人が日本に来たタイミングで是非T3TECで復活させてくれ・・
と、言うわけらしい。

軽くチェックしてみると
どうやら エンジン本体にダメージは無さそうだけど
燃料ポンプは回っていないし
ポンプに通電して強制的に回そうとしても動かない。

燃料は空に近い状態で長期保管してしまっていたらしいから
ポンプが壊れたんだろうなぁ・・
まずは燃料タンク降ろして原因調査か・・

サイモンさんも奥さんも
ウチに運び込めたのでホントに一安心・・と言うことだったけど
なにやら
色々病んでいるところが多いから
復活は大変そうな感じ。
何はともあれ エンジンがかかるようにしなきゃなぁ。

3周年&近況 引用
2018/3/1 (木) 18:58:24 - TYIZ - z180174.ppp.asahi-net.or.jp [110.4.180.174] - No.1519898304

今日 3月1日でT3TECは開店3周年を迎えました。

基本的にNSX専業でやっていこうと起業したわけだけど
多くのお客さんに支えられて
今のところ順調に運営出来ています。


離陸後 バーナー全開で
チャフをバラ撒きながら
バーチカルクライムロールで垂直上昇してきた様な感じだけど
軌道に乗せるにはジェットじゃ無理で
失速しかけたらブースターが点火してくれてまだ上昇中・・と言う気分か。

ブースターは
スタッフだったりOSやTODAさんの協力による
LSDやピストンだったりで仕事の幅が広がったこともあるし
商品部もnsxnetも最近点火したブースターだったりする。。

でも、失火したら即墜落しちゃいそうだから
今後も
エンジン増やしながら上昇を続けることになるわけで
経営って
そういうモンなのかなぁ・・と思うこの頃。。


近況としては
今年は車検の当たり年なので
一昨日はファクトリーが預かり車輌満車状態になりました。
まあ、作業完了車輌もあるから一時的なモノだけど
屋内にNSX20台とロードスターが1台で合計21台。

今週末にはだいぶ納車されてスペースが出来る予定だけど
これがT3ファクトリーの収容台数限度ですね。


nsxnetの稼働に伴い
オリジナル商品の販路が出来たので
今年はもっと商品開発に力を入れたいんだけど
慢性的にメカニック不足で作業の進行が遅れていて
私もファクトリー業から離れられないんだけど
こんなのが欲しいなぁ・・という
作ってみたいもののアイデアはいくつかあるんです。

メタル触媒が完成し
エキマニがまもなく完成(近日紹介します)
引き続き
ずっと考えていた理想的なマフラー作ります。
排気系のラインナップを作る際には
普通なら一番需要が有りそうなマフラーから着手するんでしょうけど
難易度が高い触媒から着手していくのがウチらしいかと。

というかね
こんど作ろうと思ってるマフラーのレイアウトは
純正エキマニ&触媒とも組み合わせ可能にするんだけど
理想排気系を目指して
エキマニ&触媒の
寸法形状を確定してから作り始めようと思ってるんです。

それが確定したら
次はサスペンション関連の部品でいくつか考えがあって

他にも試してみたいことがいくつか。。

そして
あと数ヶ月で
待ちに待った機材が導入されますが
これもまたあらためて紹介します。

それと
春にまた 岡山行脚をやろうと思ってます。
OSさんとTODAさんに相談事があって
3年ぶりに挨拶に行ってこようかと。
で、帰りはまた四国ー大阪ー名古屋・・かな。

慌ただしさは続いていくけど
やることが一杯なのは有り難いことなんですよね。

そんなわけで3年経ちました
特にイベントはやらなかったけど
お世話になった方々
感謝感謝です
これからもよろしくお願いいたします。

フレーム修理&ボディアライメント 引用
2018/2/22 (木) 18:05:04 - TYIZ - z180174.ppp.asahi-net.or.jp [110.4.180.174] - No.1519290304

こんにちは、TYIZです

クルマは乗って走らせていれば
時にはトラブルに見舞われることもあります。

ちょっとした不注意でぶつけることもあれば
もらい事故の様な不幸なことも多々あります。

NSXは走らせてこそ楽しめるクルマなんだから
事故の後遺症無く 走行性能を完全に元通りにするためには
高い精度での鈑金補修作業が必要なわけで
さらにNSXの場合
大きな補修の際には
アルミボディ故に独自技術が必要になってきます。

私がNSXに乗り始めた頃
まだ、高根沢工場でNSXの大修理を受けていたけれど
アフター業界で手を入れてしまうと
メーカーでの修理が出来なくなることは予想されるから
なんとか
身近な業者さんでアルミボディの修復を依頼したくて
ずっと付き合い続けている業者さんがあり
もう、いったい何台フレーム修復を行ってきたか
分からなくなっちゃったくらいのNSX修理をこなしてきました。

今年になってからも数台
大修理作業を行っていますが

ここ最近の事例はけっこう難易度が高くて
見ていても よくまぁ治せるなぁ・・と思う。

オフセット衝突で
フロントタイヤが後ろ方向に大きな衝撃を受けたりすると
フレームダメージでホイルのセンターが後方にずれちゃって
左右ホイルベースがズレちゃったり
キャスターが出なくなったりするから
フレームの取付部修復は必須なんだけど

技術不足の鈑金工場で治したために
実はこれが出来ていないクルマは多い。

NSXのアルミボディはとにかく固い。
一般的にボディに使われる鉄板は
曲がっても油圧で引くとかなり自由に伸びてくれるけれど
NSXに使われているアルミ素材は
大きく変形させてしまうと
強大なチカラの油圧で引いて修正しようと思っても
バリッと割れてしまうくらい固い素材なんです。

だから
大きく変形した部分はスポット溶接を剥がして
パネル交換で治していくしか無いわけだけど

サスペンション取付部やドア取付部などを交換してしまうと
元の位置を見失ってしまうので
交換すると言っても簡単じゃあ無いわけです

修正機のベースフレームにNSX専用の位置出しタワーを組んで
ここにボディを載せて
フレームの変形方向やズレの量を見て
修正で行けるかパネル交換するかを決めてから作業を開始

NSXの場合
フロントサスペンションは
クロスブラケットと
コンプライアンスピボットの取付位置が最重要になるわけで
ここに治具タワーを取りつけて
位置決めピンが入る様に修正する。
こうすることで
フレーム精度は3時限的に元に戻るというわけです

修理技術が不足の状態でたまにあるのが
フレームを引っ張って長さ方向はだいたい寸法が出ているけれど
ボディが雑巾絞り方向に捻れているから
アライメントは出ていても左右接地加重が異なっていて直進性が出ない・・

これを回避するには
こうした専用修正治具が必須なんです。

今回
過去のリア周り修理が不安で検証と再修理を依頼されたNSXがあり
エンジン一式を降ろしてリア周りにもタワーを立てて検証しましたが
この車輌はほぼ問題なかったです。

過去には
修復歴アリの車輌を購入し
どうしてもホイルアライメントが出ないので再修正依頼を受けて
フレームを検証したら
大きく変形したまま組み立てられていた事例は何度もありました。

こうした車輌の再修理は
外見だけは
すでに治されてしまっているため
事故破損のままの状態よりもフレームの変形度合いが読めなくて
一苦労する場合もありますが
最終的にはバッチリアライメントが出る様に再修復します。

これを
ボディアライメント・・とか呼んでますけど
フレーム位置は調整ボルトが有るわけじゃあないから
計測点に治具タワーを立てるためにかなり分解するし
重要位置がズレていたとしたら
それをどう修正するか
方法を模索することになるので
やってみないと費用も納期も分からない修理になります。

NSXも生産から20年を大きく超えた個体が多いわけで
その間に
まったく修復を経験していない個体というのも減ってきています。

走行性能に影響が無い外装ならまだ良いけど
フレームダメージに不安があったり
ホイルアライメントの数値に違和感があったりする場合
フレームを疑って検証し再修正していくのも
必要とされる技術になっていくんだと思われます。

コンディションが良い車輌というのは
愛着が変わりますからね。

TC1000 引用
2018/2/7 (水) 23:06:51 - TYIZ - fp276e5d57.tkyc629.ap.nuro.jp [39.110.93.87] - No.1518012411

昨日は予定通り筑波1000走行会に行って来ました。

プロアイズさんが主催する走行会で
参加者のマナーも良くて
実に良く管理されていてみんな楽しめたと思う。

私はいったい何年ぶりにTC1000走るのかなぁ
tsunoseさんがタイへ行く前に走ったのが最後だと思うから
10年ぶりくらいかな・・

リハビリを兼ねての走行会だから
申告タイムは42秒くらいだけど
自信ないから適当に初心者クラスに分類して欲しい・・
と、申込書に書いてみたら
2クラス目になって
タイムはやっぱり42秒フラットかちょっと切るくらい。
まあ、ストリート仕様の足回りにネオバで俺の運転じゃあ
そんなところでしょう。
でも、新作サスペンションキットは終始安定していて扱いやすかった。
ショートコースは舵角が大きくなるから
ホンキで走るならもっとバネレートが必要だけど
ストリート走行と遊びでサーキット走るくらいなら
やっぱりこのくらいの仕様が良いなぁ・・と思う。

走り込んでるType-SのYoshi.さんは39秒台に入れていた。
タイムが出ている人の走りって
案外地味で安定していて数字を見て「おお・・」と思うんだよね。
俺なんか
そこら中でドリ練になってた。。

今回ビックリだったのは路面に落ちてるタイヤカスと言うヤツで
これがタイヤに貼り付いて
インナーフェンダーを叩くので
バタバタバタ!とビックリな音がしてペースを落としてピットに戻ると
ものすごい量の黒いヒルみたいなヤツが貼り付いてる。

これがタイヤにくっつくと
振動はスゴイしまあ〜良く滑る・・
凄まじい量がコースに落ちてるけど
いったいどんなタイヤで何が走ったんだろう・・

貼り付いたヒルがずっと取れてくれなくて
帰りの高速道路もずっと凸凹振動に悩まされた。

今回の主目的は津久井S660の撮影。
サーキットを走り始めると
自分のドライビングを撮ってもらいたいモノなんだよね。

だけど俺も
サーキットでクルマを撮るのは久しぶりだな・・と思いつつ
デジタルだから
「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」作戦で多量に撮って選別。

色々なアングルから撮ってみたけど
S660はバックシャン(死語か・・)かな。。

1コーナーの外からカメラを構えているんだけど
津久井ちゃん 進入角度というか
コーナーアプローチが周回ごとにマチマチで
どこを通るか安定しないから狙いづらい・・
その点
Yoshi.さんはバシッと安定しているからやっぱり撮影しやすいね。

今回の走行会は12分で4ヒート。
1周1分未満のコースだから
1ヒートで10周以上できるわけで
テクニカルなショートサーキットは疲れるし
景色も見飽きてくるしもう充分・・と思うわけで
3回も走ると もう・・疲れたから4回目はいいかな・・
と、なってくるんだけど
彼女は あと一回しか無い〜 もっと走りたい〜と呟いてる。

車内をアップで撮った走行写真では
普通 眉間にしわ寄せて険しい顔で写るんだけど
彼女はヘルメットの中で目が笑ってる・・
まあ、心底楽しそうだからいいけどねぇ。

そういえば
去年の10月にTC1000で初めてサーキット走ってきて
「聞いてくださいよ!超初心者クラスなのに みんなガチなんですよ!!」
と、ブーブー言ってた。 そりゃそうでしょうよ・・

実は彼女が運転免許を取ったのは去年の2月
免許取って1年未満で普通サーキット行かないでしょう・・
いくら初心者クラスと言ったって
みんな 峠道とかでそれなりに走り回っていた人が多く
ヒールトゥも知らないズブの初心者は希でしょうから
(津久井S660は絶対のコダワリと言うことでMTなんですねぇ。)

だけど
TC1000みたいなショートコースでは
軽くて身軽なS660は面白そうだった。
NSXでもコントロールの基本を学ぶには良いコースだけど
コース狭いし どうしたって重さを感じちゃうから。

今回の参加者を見ていると
S660の参加は5台
改造した軽自動車も何台か走っていてけっこう楽しそうだった。

今回は地元のお客さんが遊びに来てくれていて
新型NSXに乗ってきた方がいたんだけど
津久井ちゃんはすかさずS660の向きを変えて
「顔が似てる!」と言って写真撮ってた。
まあ、最近のホンダデザインだから共通性はあるけどねぇ。

そんなわけで
久しぶりにTYIZ号で走り回ってきたけれど
やっぱりNSXは
思いっきり振り回してみると楽しさがよく分かる。

サーキット走行会とかドリ練とか
T3TECで企画してみたいけれど
スタッフが少数だから忙しくなっちゃうし
こういう走行会にお客さんを募って参加してみても良いかな。

nsxnet.com 引用
2018/2/5 (月) 18:01:15 - エスニロドス <メール送信> - 101-140-162-237f1.nar1.eonet.ne.jp [101.140.162.237] - No.1517821275

会員登録したと自分では思ってますが、本当に登録出来たのかな?
あやふやな自分なので、申し訳ありません。

nsxnet.com 引用
2018/2/1 (木) 09:49:39 - TYIZ - z180174.ppp.asahi-net.or.jp [110.4.180.174] - No.1517446179

今年の年賀状に記載した www.nsxnet.com coming soonですが
本日公開開始です。
http://www.nsxnet.com

「nsxnet.com」は
T3TECの商品部として企画して
オリジナル商品と
NSX純正部品の販売を行うサイトとして製作してきたんですが
利便性を追求して構想の変更と拡張を続け
究極的なNSXの情報源を目指して製作されています。

構想から2年ほどかかって
やっと公開できるところまでたどり着きました

実はまだまだ未完成なんですが
T3TECで作ってきたオリジナル商品と
国内向けNSXの純正部品品番と現在価格は全て網羅したので

このWebサイトを使えば
紙媒体のパーツリストや検索CDを使わなくても
全年式NSXの使用部品番号と価格が検索できます

これは
自分で部品交換を行いたいユーザーや
作業を行う業者さん
もちろん、構造や部品に興味があるマニアの方にとって
ものすごい情報源になると思います。

そして会員登録すると
T3での部品在庫が検索できるようになり
通販が可能になります

先々は
このサイトからリンクでT3での作業例やチューニング紹介ページを作り
NSXの情報サイトとしての完成度を高めていきたいと思っています。

これは
NSXに対するT3TECとしての本気度を表したサイトで
これからどこまで充実させていけるか
乞うご期待です。

まずは
この掲示板をご覧の方々
試しにこのサイトにアクセスしてみて
パーツカタログの使い勝手など
ご意見をいただければと思います。

エンジン降ろしメンテナンスのコスト? 引用
2018/1/24 (水) 21:00:30 - エス二ロドス <メール送信> - 101-140-162-237f1.nar1.eonet.ne.jp [101.140.162.237] - No.1516795230

豊泉さま 昨年の今頃初めてメールさせていただきました奈良県五條市在住の青木と申します。ヨコオオートモビルさんから昨年1月21日に走行距離16000kmほどの91年式初期型クーペを納車いただいた者です。タイミングベルトの交換時期についてその当時もメールでのやり取りをさせていただいて、走行距離からしてタイベルが原因でトラブった事例は少ないのでしばらくは、、、、はとのことで、懸念は払拭出来たのですが、いずれ対応しなくてはならない事です。信頼出来ると私が思っていますHONDAディーラーのメカニック氏はエンジン降ろさずに何台もタイベル交換しましたよ、と言われるのですが、この掲示板を拝見してますと、やっぱり降ろしてのタイベル交換に違いないと確信しだしております。そこで、多いに気になるコストはいかほどの額になりますのでしょうか?それが知りたくよろしくご教示をお願い致します。また、その時期でありますが、年内に北海道を巡りたいと考えておりまして、自分的には事前に交換せずに、北海道ツア−後の適時に交換かなと考えております。よろしくお願い致します。

不調修理依頼 引用
2018/1/22 (月) 17:04:45 - TYIZ - z180174.ppp.asahi-net.or.jp [110.4.180.174] - No.1516608285

T3TECは
チューニングショップ以外にも
ホンダディーラーさんやNSXを扱う中古車屋さんなど
様々な業者さんとやりとりがありまして

メーターやパワステなどの単体修理依頼は
毎週のように現品が届いて修理して発送・・を繰り返していますが

時には
車輌ごとの修理依頼というのも入庫してきたりします。

今回
練馬のヨコオオートさんからアイドリング不調の調査修理依頼があり
原因究明&修理。

ヨコオオートさんは
もともとNSXの取り扱いは多かったんだけど
数年前
かつてNSXの中古車販売で名を馳せたmacsの後を継いで
練馬のショールーム付き店舗でNSX販売を行っていて
私も付き合いは古く
NSXを売買したいお客さんがいるとヨコオさんを紹介しています。

今回調査依頼の初期型AT車
暖機後は全く普通に乗れちゃうんだけど
冷間時の始動後 ファーストアイドルが高すぎる のと
暖機後 エンジンの揺れが微妙に大きい
という症状。

この車輌は業者オークションで仕入れたらしく
ちょっとアイドリングがおかしいから
スロットル調整で治る判断し
自社で整備してみたんだけど改善せず
このままではお客さんに渡せない・・と
うちに整備作業を依頼してきた次第。

普通の中古車屋さんって
仕入れたクルマを
いかに手をかけずに売り抜けて利益を残すか?
というのが最優先で
難易度の高い整備なんかする業者は極めて少ないんだけど
かつてのmacsもヨコオオートも
割と律儀にクルマを扱ってくれるんですよね。
(まあ、NSXという高額中古車ならではのことかも知れないけど)

今回のAT車も
専門業者としてNSXを多く見ていなければ
こんなモノなのかな・・と、そのまま売っちゃうレベルの症状でした。


で、現車が届いて
ファーストアイドルをチェック。
なるほど、始動直後2500rpmくらいまで上がって下降途中にハンチングするし
暖機後 排気音とエンジンの振動がおかしい・・

チェックすると
点火時期が数度ずれていて
圧縮を測るとリアバンク3気筒が全て低い
排気ガス濃度 Co HC共に高い・・

もしや・・と 右ドアを開けると
タイミングベルトを交換したステッカーが貼ってある。

こりゃあ・・タイミングベルトのコマズレでしょう・・
おそらくは
エンジンを降ろさずにタイミングベルト交換して
ズレたまま組んじゃっているんでしょうね。
でも、交換後すでに数万キロ走っているから
以前のオーナーさん
ベルト交換後に不調を感じながらも乗っていたんでしょうねぇ・・

タイミングベルトがズレて組まれると
ピストンの上下に対して吸排気のバルブタイミングがズレるから
パワーダウンするし振動が出たりするけれど
普通に走れちゃうものなんです。
ピークパワーで数十馬力落ちるけど
いつも全開走行しているわけじゃあ無いし
特にAT車では分かりにくいかも知れません。


ヨコオオートの担当さんに
「エンジンを降ろしてベルトを掛け治さないと解決しませんよ」
と、伝えると
いやぁ・・参ったなぁ でも、それが必要ならお願いします!
とのこのとで
引き続きエンジンを降ろしての修理作業に移行。

いい加減な業者だったら
ここで作業を切り上げて
そのままお客に渡しちゃうか
再びオークションに流しちゃうんでしょうけどね。

修理作業にGOサインが出たのでエンジン降ろし作業を開始。

これがユーザーからの依頼なら
「エンジン降ろしメンテナンス」としての依頼で受けて
カムを外してロストモーションスプリングなども後期型に交換して
細部まで徹底的に手を入れるんだけど
今回は不調の修理だからそこまでの重整備は行わず
現状で
不具合が出ているところと
危険度が高い部分だけを重点的に整備する方向。

エンジンミッションのパワーユニットごとヤグラに載せてボディを上げて分離。
カムカバーとタイミングベルトカバーを外してみると
案の定
フロントバンクで1コマ リアバンクの排気側は2コマズレていた。
こりゃ
点火時期がずれてリアバンクの圧縮が低くなるはずだよな・・

エンジン搭載状態で交換されたタイミングベルトは
オイル汚れが多く
ベルトとウォーターポンプなどは新品交換。

冷間時のアイドル異常は
ファーストアイドルバルブの不調も原因しているので
交換しちゃっても良かったんだけど分解して調整。
(この、ファーストアイドルバルブの構造も面白く
  いつか内部構造の紹介を書いてみたいと思います)


全てを適正値で組立治し
エンジンを搭載し始動。

ファーストアイドルも適正値で暖機後の妙な振動は無くなって
全てが正常。
このくらいの滑らかな回転が
我々にとって当たり前なんだけど
整備ミスで不具合を抱えたままのNSXは実に多いです。

走行距離を重ねて
不具合が起きる前にタイミングベルトを交換する作業を行ったのに
その作業が原因で不調が起きている。

これは
エンジン搭載状態での整備作業が
いかに困難でミスをしやすいか物語っています。

整備要領書には
エンジン搭載状態でシリンダーヘッドまで外せるようなことが書いてあるけど
実際にはとんでもない難易度で
そんな重作業は
エンジンを降ろしてしまった方が全然楽でミスもしにくいわけですが
整備書通りのやり方で頑張った結果
元よりもコンディションが悪くなってしまった車輌が多々あります。

10年くらい前
この問題が散見されるようになってきて
「タイミングベルト交換はエンジンを降ろさなければダメだ」と訴え始めて
ベルト交換と共にカムシャフトシールの交換とか
インテークマニホールドの分解整備などを同時に行う作業として
「エンジン降ろしメンテナンス」を提唱し
この方法が業界でも認められてきて

どうせエンジンを降ろすなら・・
可能な限りの消耗品交換や分解清掃などを盛り込んで
いま、T3TECで行っているエンジン降ろしメンテナンスは
エンジンルームの大リフレッシュになっているわけですが

この作業はエンジンルームの美観も大きく向上するし
非常に満足度が高い反面
費用もかかるし
作業の進行は遅く順番待ちに行列が出来てしまっているわけです。

今回は中古車屋さんからの依頼と言うことで
必要最小限な整備作業を行ってみたわけですが
それでも一般的な整備工場さんの作業よりは
余程確実で手が込んだことをしているわけで
これで十分安心感は買えると思います。

美観も大きく向上する大リフレッシュなエンジン降ろしメンテナンスと
今回のポイント整備。
手間も使用部品も大きく違うから
もちろん費用も大きく変わってきます。

いまのところ
この作業をメニュー化する予定は無いんだけど
怪しい業者で強引にタイミングベルトだけ交換して
コマズレで不調を抱えるNSXが増えるくらいなら
エンジン降ろしメンテナンスと並行してタイベル交換を受け入れるために
作業受け入れする方向も考えた方が良いんだろうか・・
と、悩むことになりました。

特に中古車屋さんからのタイミングベルト交換作業は
いままで受け入れていなかったんだけど
これも再検討した方が良いのか・・

でも、受け入れるにしても
この手の作業はどうしたって人の手で行う物だから
メカニック不足が深刻化しそうです。

T3TECも
あと2人ほどスタッフが欲しいんですけどねぇ・・
だれかメカニックとしてうちに来てくれる人はいないかな・・

何はともあれ
今回は予想通りで解決できて良かった。

ヨコオオートさんは
おそらく今回の車輌販売は赤字でしょうけど
NSXを売る中古車屋さんは信頼第一でしょうからね。
良い対応を行っておけば
良い結果は巡ってくるものだと思います。

ブレーキローター 引用
2018/1/22 (月) 16:35:36 - TYIZ - z180174.ppp.asahi-net.or.jp [110.4.180.174] - No.1516606537

こんにちは、TYIZです

来月の6日火曜に
筑波1000を走ってみようかな・・というわけで
ブレーキローターの交換。

ブレンボのキットを組んだ状態では
滅多にジャダーなどは発生しないんですが
さすがに組んでからずいぶん走り回り
ローターは一度表面切削したんだけど
去年フィエスタの道中あたりから高速ジャダーが激しくなって
こりゃ、いよいよローターを交換しなきゃな・・
というワケだったので
とりあえずフロントを交換してみた。

NSXにブレンボキットを組む場合
外径328ミリ厚さ28ミリのローターを使うのが定番で
このサイズはディクセルでも売ってるから
ディクセルのスリット入りローターを取り寄せて
ベルハットを移植してローター交換。

328ミリ外径だとスリットは10本で丁度良い感じだと思うんだけど
ディクセルは12本で
ちょっと見た目が煩く感じるんだけど
まあ、見慣れるんだろうな。。

この、スリットの向きって
メーカーによって考えがあるみたいで
02R純正とブレンボだと逆なんだよね。
ローターの厚みがあって機械的強度が高ければ
ブレンボ方向の方が効きそうな感じだけど。

今回TC1000走行会は
うちのスタッフでS660に乗る津久井ちゃんがエントリーしていて
それに触発されて
俺も久しぶりに行ってみようかな・・と思った次第。

サーキット走行会も
なかなか、知らないところに1人で参加していくのは
最初の一歩が踏み出しにくいもので
(そう考えると彼女はいい度胸している・・)
ホントは
うちが主催するとか
お客さんを集めてどこかの走行会にエントリーするとか
動けばいいんですよね・・

T3TECを開業して間もなく3年
6速用だけどLSDの供給も再開したし
また、ジムカーナ場でドリ練とかパイロンスラロームとか
練習会みたいなのを計画したいですね。

なにはともあれ
自分のリハビリを兼ねてTC1000で遊んでこようと思ってます。

メータ関係 引用
2018/1/22 (月) 11:13:24 - NA1 <lime0518@yahoo.co.jp> - pdadd1e33.sigant01.ap.so-net.ne.jp [218.221.30.51] - No.1516587204

お世話になります。
少しお知恵を拝借したいのですが、当方のNA1(AT)メーターでオイル計が走行時に0を指す時があります。そこでオイルプレッシャスイッチを交換しましたが改善しませんでした。
@コンデンサの交換をしようと入手したのですがコンデンサに方向性(+−)があるのでしょうか?
Aまた同時にメーター球も交換しようと37102-SA5-003×2、37103-SL0-003×2、37237-SA-003×3を注文しようと思いますがこれでよいのでしょうか?
あとレンズも交換した方が良いとあったので
B78156−SL0-003も同時注文する予定です。
他に必要なものがありそうなら教えて頂けるとありがたいです。

近況 引用
2018/1/16 (火) 22:29:06 - TYIZ - fp276e5d57.tkyc629.ap.nuro.jp [39.110.93.87] - No.1516109346

年が明けて
ファクトリーも日常的な作業の日々が戻ってきたけど
エンジンやらミッションやら大きな作業が中心で
入庫台数は少なく
遅れ気味だった作業を順次こなしています。

ミッションの組み立ては
工場2階の現寸場に作った作業場で行っているんだけど
ここはホコリが舞わないし
冷暖房が使えるので実に快適。

年明け早々に依頼されたメーター修理は
香港のユーザーから相談で
初期型NA1に02Rのメーターパネルを組み合わせたんだけど
表示がおかしく 補正依頼。

なるほど
タコメーターがだいぶ低く表示する。
これは基板の修理で対応したんだけど
スピードのエラーはそれほどでも無く
それより オド&トリップメーターの進行が異常に遅い。

こりゃどうしたことだ??と調べてみると
このメーター
もともとマイル表示のアキュラ用なんだろうな・・
それに02Rパネルの組み合わせは初めて見た事例だったので
良い機会だから色々検証。

NSXのメーターでは
マイルとキロメートルでオドメーターのギアと基板側の組み合わせで
速度に対して進行距離を合わせる方式なので
マイル表示のアキュラメーターにキロメートルのオド&トリップメーターを組むと
実速度の6割くらいしか距離が進まなくなるんですねぇ・・
これの修正方法も見つけたので
今後
もしご希望な方がいたら
マイル表示のメーターをキロメートルにすることも出来るようになりました。
まあ、めったに需要は無いでしょうけどねぇ・・

思えば遠くまで来たもんだ 引用
2018/1/13 (土) 16:57:28 - 通り過ぎし日 - KD106139003162.au-net.ne.jp [106.139.3.162] - No.1515830248

TYIZさん
何歳になられました?
もうあなた1人の身体じゃないんだから
健康には気を付けてがんばってください

NA1のOBD2対応について 引用
2018/1/8 (月) 00:17:08 - 左海 <メール送信> - 119-230-130-134f1.osk3.eonet.ne.jp [119.230.130.134] - No.1515319620

TYIZさん、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
実はいまデータロガーを取り付けたくて色々物色中なんですが、OBD2対応の車両データ取り込みタイプの物をNA1に取り付け出来る様な変換コネクタ(ホンダコネクタからOBD2へ変換できる)って可能なのでしょうか。
変換出来たとしてもフルにデータが取れるとは限りませんが、NA2はOBD2が付いている様なのでNA1でも何らかの方法があれば良いな、T3で作ってくれるとありがたいなと思い質問兼ご相談です。



クランクプーリプロテクタ購入の件 引用
2018/1/6 (土) 09:56:27 - 孝行 真樹 <メール送信> - 71.24.242.49.ap.yournet.ne.jp [49.242.24.71] - No.1515200187

TYIZ様

お世話になります。

昨年のGW祭では色々とお話が聞けて楽しかったです。


早速標題の件、
今すぐ購入したいのですが
購入方法をご教示願います。
(希望:通販)


以上よろしくお願いいたします。

年明け作業 引用
2018/1/4 (木) 13:39:42 - TYIZ - z180174.ppp.asahi-net.or.jp [110.4.180.174] - No.1515040782

明けましておめでとうございます。

今年も
1月2日は自分のNSX作業を行ったんだけど
近い将来 大きなエンジン関連作業を計画しているから
内装などの軽作業をちょっと。

ウィンカーレバー&ライトスイッチの老化が気になっていたので
これを交換。

NSXのウィンカーレバーは
これまた凝った構造で
一般的な機械式カムを使った構造じゃなく
スイッチ&電磁リターンを組み合わせた方式で
FC3Sなんかもこの方式だったけど
レバーにガタが出やすいんですよね・・

新品の頃はレバーが中立状態でピタッと止まるんだけど
経年老化と共に
上下に数ミリ カタカタ遊ぶようになってきて
指で操作する部分のレバー先端もテカリが出てくる。

こうなると部品交換しか無いんだけど
ライト&クルコンスイッチと一体でけっこう高い部品です。

だいぶ前
Fマチックレバーをクルコン用に取り付けた際
ワイパー側スイッチは交換したんだけど
右のスイッチは新車時から無交換だったので
部品はだいぶ前に入手してあったし
今回はこれを交換しよう・・と作業開始。

これを交換するには
ステアリングと
コラムスイッチAssyを外さないと作業できないから
思ってるより面倒なんです。

このスイッチ 年式で数種類有るんだけど
初期型と中期型では品番が違うんだけど異差が分からないし互換性も問題ない。
入手当時 初期型用が長期欠品で中期を入手して比較したんだけど
やっぱり同じに見えるんだよね・・

現在では初期型品番のスイッチも在庫が出来ているんだから
なにか違いがあるんだろうけど
どうでも良いような差なんだと思う。

あと、軽作業を少々行って
今年度の新年作業は終わり。

上記が今年のT3年賀状で
ユーザー登録がある方には送ってあるんですが
nsxnet.com は
オープンまでもうちょっとかかります。

このサイトは
T3TECの商品部になるんですが
動き始めれば
非常に有用な情報源になると思います。
乞うご期待です。

2017 引用
2017/12/31 (日) 22:29:46 - TYIZ - fp276e5d57.tkyc629.ap.nuro.jp [39.110.93.87] - No.1514726986

こんにちは、TYIZです

T3TECは5日まで休業
年明けは6日から開始です

預かり車輌はだいぶ減って
工場の中はガランとしています。

年明けの作業予定は何件か入っていて
進行が滞っていたエンジン降ろしメンテナンスを数台受け入れる予定。


2017年を振り返ると
とにかく、純正部品の在庫を大量に買い込んで増やしたのと
OSのLSD供給再開に伴いミッション作業が増えて
エンジンの修理依頼が重なったり
よくまあ、NSXだけでこんなに作業依頼があるものだと驚く。

来年の計画はいろいろあるんですが
大きなニュースがいくつか控えていますのでお楽しみに。

私としては
排気系をはじめとして
いろいろ商品開発を加速させる予定で
アイデアはいろいろあるんだけど
どこまで時間が取れるかですけどね。

TYIZ号のエンジンも
実験的なヤツを仕立ててみたいと思っていますが
これも出来るかな・・

NSXを取り巻く現在の状況を見ていると
どうしたって重整備の必要性が増えてきていて
これにスムーズに対応出来るように部品在庫を増やし
どうせ治すなら
こんな仕様はどうだろう・・とか
提案出来るような事例を増やしていきたいですね。

そんなわけで
2017年 お世話になりました。
来年もよろしくお願いいたします。

続・メタル触媒 引用
2017/12/28 (木) 18:34:50 - TYIZ - z180174.ppp.asahi-net.or.jp [110.4.180.174] - No.1514453690

試作品のメタル触媒を組んで
昨日 E-NA1のMT車を排気ガス検査に持ち込んできました。
10&15モードは無事に通って

AT車、MT車共に排気ガスレポートが出来たので
量産品の製作に移れます。

AT車とMT車で同じ触媒を組んで排気ガス検査を行ってきたわけですが
両車の排気ガス濃度の方向性にはけっこう差があって

検査モードでの走行条件だと
AT車はトルクコンバーターがロックアップしないので
エンジンと駆動輪の間は常に滑りが生じているためか
CO(一酸化炭素)とHC(炭化水素)はMT車より高目になって
MT車は加速後の一定速走行に入った直後
アクセルを戻して空燃比が薄くなったとき
NOx(窒素酸化物)が大きく出るみたいです。

だから
抜けの良いメタル触媒で排気ガス検査をする場合
MT車ではNOxの数値にハラハラしますね。


10&15モード検査での排気ガス検査は
一般路での走行を
ダイナモ上でシミュレーションしたもので
検査モードトータルでの排気ガス量を検査するわけで
回転数が高いときに
触媒セルの目の粗さが浄化性能にデメリットとして出てきます
(もちろんこの抜けの良さが排気性能ではメリットになるわけですけど)

だけど
2年ごとの車検での排気ガス検査は
陸自でも指定工場でも
アイドリング状態でCO&HCを計測するだけでNOxは計測せず
その限度値というのが
E-NA1だと
CO:4.5% HC:1200ppm というかなり高い値で
これは滅多なことでは超えない数値で

今回のメタル触媒をMT車に組んだ検査で
アイドリング状態での排気ガス濃度は
CO:0.0005% HC:7ppm でした。

なので車検の基準値で言うと100分の1以下だから全然余裕です。

これは
アイドリング状態での緩やかな流れの排気ガス量なら
目の粗い触媒セルでも十分浄化するけど
エンジンの負荷が大きい排気ガス量が増える領域では
浄化能力が不足してくることを意味しています。

今回の狙いとしては
検査モードをクリアする浄化性能を持ちつつ
出来るだけ排気抵抗が少なくて
パワーアップが狙えるメタル触媒を作ることだから
実に上手くいきそうです。

しかし、この触媒セルを使っているGTカーは
レース中の高負荷状態だと
ほとんど排気ガス浄化性能は期待できないでしょうねぇ・・

と、いうわけで
この検査が今年の最後の大仕事でした。
T3ファクトリーは明日大掃除を行って
明後日 12月30日から1月5日まで年末年始休業になります。

大掃除・・
掃除するところ多いから大変だろうなぁ・・

年末作業追い込み。。 引用
2017/12/25 (月) 16:52:45 - TYIZ - z180174.ppp.asahi-net.or.jp [110.4.180.174] - No.1514188365

今年も残すところ1週間切りました。
来週の月曜は元旦なんですね・・

T3ファクトリーは
預かりの重作業を地道にこなしています。

エンジン降ろしメンテナンス+ヘッドOHで入庫していた
富吉NSX−Rが間もなく作業完了

サーキットを走り回っていたから
ヘッドの分解整備を同時に行う事にしたんだけど
高回転常用していたエンジンは
吸気バルブが段付き摩耗している事例が多く
今回も全周に傷が入っている。

円周方向の傷だし
これが原因で即 大きなトラブルにもならないだろうし
コンプレッションダウンの原因にもなっていないと思うけど
この傷を見ちゃったらバルブ交換したくなるよね・・

そもそも
今回みたいなエンジンのメンテナンスは
今後の10万キロを快調に過ごしたいから行うわけで
そういう考えで行けば
損傷している部品は出来るだけ交換するべきなんでしょう。

というわけで
ちょっと贅沢にヘッドをOHして
シリンダー側は
ピストンの上に凝り固まっているカーボンを除去し
清掃して組み立てる。

エンジンを搭載してほぼ完了
経過を観察しつつ
年内には作業は完了させる予定。


明後日水曜に
MT車でメタル触媒の排気ガス検査を行うべく
お客さんからノーマル車輌を借りたので
触媒とマフラーを交換して下準備。

まあ、AT車で通ったんだからMT車も同等の成績で通ると思うけど
排気ガス検査は
けっこうドキドキするんだよね。

そんなわけで
ラストスパートな感じです。

メタル触媒 引用
2017/12/24 (日) 20:49:56 - TYIZ - z180174.ppp.asahi-net.or.jp [110.4.180.174] - No.1514116196

T3TECで
オリジナルの排気系を計画開始しています。

NSXの排気系を作るのは二度目になるわけですが
前作を作った時にも
こうすれば良かったよな・・とか
思うところがいくつかあるわけで
今回はじっくり考えながら計画を進行させています。


排気系は
エキマニ、触媒、マフラーの3点で構成されるわけで
マフラーは
レイアウトの構想は決まってるけどまだ試作もしていない状況。

エキマニは試作2号がTYIZ号に組んであって
もうちょっと煮詰めれば完成領域になりそうだけど

その前に
メタル触媒をまとめ上げるべく
試作品を作って排気ガス検査を行ってきました。

本来
触媒に消音効果を求めるモノじゃ無いんだけど
それでも、ハニカム素材の細い通路を排気ガスが通るんだから
ストレートパイプに比べれば排気抵抗はゼロでは無く
それが、排気効率とマフラーの排気音に影響するので

まずは
出来るだけ排気抵抗が少ないメタル触媒を作り
それが決まってからマフラーを作り始めようかと思ってます。

セラミックメッシュを使った純正触媒は
セルの目が細かすぎて何しろ排気抵抗が大きくて
レスポンスは落ちるしパワーアップの際にはボトルネックになるし
マフラー音量と音質に影響が大きく

20年前なら問答無用で触媒ストレートパイプを選んだけど
今の時代
触媒レスというのもね・・

触媒を外すと排気ガスが臭くてたまらないし
煤煙でリアバンパーが黄色くなってくるし
やはり、効率が良い触媒に交換するのが最善なんでしょう。

メタル触媒を作るに当たっては
まずは効率の良いセルを入手してこれをNSXの触媒形状にアッセンブルし
その触媒で排出ガスの有害成分が基準値以下になるか
公的機関で検証してレポートを作成して添付する
というプロセスになります。

メタル触媒のセルというのは
薄いステンレスの段ボールみたいなのをロール状に巻いて
これをパイプの中に仕込んでから
排気ガスに対して触媒作用がある
プラチナなどをコーティングして作られるんだけど

T3オリジナル触媒の方向性としては
法的な基準さえクリアすれば
排気ガスの浄化性能は純正を超える必要は無いわけで
一番の目的は排気抵抗低減によるパワーアップ。

そのためには
浄化性能よりも排気抵抗が少ないことを主眼にセルを選ぶわけですが

アフター業界にはそんな触媒セルが見当たらず
レース業界で面白い触媒を発見。

最近のGTカーとかが
排気管出口に「触媒付いてます!」と言う感じに取り付けてある
目の粗い
いかにも排気抵抗は少なそうなメタル触媒セル。
これで検査を通して合法化できれば理想だよな・・と
セルを入手。


NSX純正触媒のセルは
セラミック製で非常に目が細かい格子状だから
排気の通る実面積が少なくて抵抗が大きいわけですが

今回選択したセルは
ハニカムの目が粗くて見た目にも「排気の抜けがよさそう」なもので
セルの向こうに置いた缶スプレーの文字が読めるくらい。

これをNSX触媒の形状にアッセンブルするわけで
まず、パイプと繋がる両端の拡張部分を考える。
触媒の製作を依頼した業者さんからサンプルで届いたエンドキャップは
45度で無造作に拡張する形状だったんだけど

これがどうしても気に入らなくて
わざわざ金型作ってへら絞りで80Rの流線型キャップを作った。
排気系を作るときは
自分が排気ガスになったつもりで
配管の中を流れていくのをイメージして作りますが
限られたスペースの中で
出来るだけ妥協せずに理想形状を作っていく。

フランジは鉄で作ってクロームメッキ。
このフランジ 以前ステンレスで作った事有るんだけど
溶接の熱で曲がっちゃって平面が出にくくて苦労して
大多数のマフラーメーカーがフランジは鉄製なのがよく分かった・・
なので今回はスチール製でメッキ。

パイプはもちろんステンレス。

で、車検の際に添付書類と同一であると判別するため
触媒の外見に識別のため銘板を付けるんだけど
これもちょっと拘って
ステンレス板をエッチング処理で作ってみた。


前後バンクの試作品が完成し
これを取り付けて排気ガス検査を行うわけだけど
セルの向こうが見えるくらい筒抜け・・な触媒だから
まずは自社にある車検用排気ガステスターで
CO&HCを計測してみると
これが予想よりも優秀な浄化性能。
車検での排気ガス検査はアイドリング状態での検査だから
目が粗い触媒でも十分浄化が促進されるみたいだ。


だけどこれで10&15モード検査が通るのか・・と不安になりながら
年末で
排気ガス検査場の混雑具合も気になるので検査の申し込みに行く。

排気ガス検査を行ってくれる「輸送技術協会」に行くと
懐かしいスタッフさんが「豊泉さん!久しぶり!」と出迎えてくれる。。

いやあ、職場が変わってNSX工房始めたので
また触媒作って検査なんですよぉ・・と近況を報告しつつ
検査の申し込みをする。

私は20年以上前からこの検査場にはお世話になっていて
熱害検査、騒音検査、排気ガス検査 などで何度も通ったから
すっかり憶えられていたんだけど
前回NSXの排ガス検査を行ったのが最後で
5年以上来ていなかった。
事務のおばちゃんと
お互い歳を取りましたよねぇ・・とか話し込む。


合法的なメタル触媒を作るには
対象車種の年式に合わせた排気ガス検査を行って書類を作るわけだけど
初期型NSXのE−NA1は10&15モードでの排気ガス検査が必要で
AT車とMT車では諸元が異なるため
両車を合法対応させるには両車での検査が必要になります。

なので、まずはAT車で10&15モード検査を行う。

排気ガス検査は
温度&湿度管理されたダイナモ室の中で
走行負荷をかけたローラーの上に車輌を載せて
実走行と同様の条件を作り出し
一般路の走行を想定した発進、加速、定常走行、減速 などの
走行パターン通りに走らせて
全ての排気ガスを検査装置に回収し成分を分析して検査をする。
という方法。

検査室でグラフを見つめつつ
NOxの値がグ〜ンと上がる度にハラハラしながら結果を待つと

結果は無事合格
やはり、触媒セルの目が粗い分 数値自体は高目になるけど
基準値は余裕でクリアした。

今回の趣旨は浄化性能よりも抜けの良さだから
狙い通りの結果ではある。


このメタル触媒を商品化する上で
まずはE-NA1のAT車とMT車
それにC32Bを換装したE-NA1改の排ガスレポートが欲しいので

年内にMT車の検査を行って
年明けに
かっちゃん号を借りてきてE-NA1改の検査を行う予定で
この検査書類が出来れば
C32B換装した初期型NA1に組んで構造変更に使えるようになります。

そしてゆくゆくは
E-NA2、GH-NA2、LA-NA2で検査を行って
NA2にNA1形状の排気系を取り付けて合法化する方向を
作っていきたい計画で

まあ、その前に
エキマニと新作マフラーの製作を紹介したいと思ってます。

そんなわけで新作の排気系は
いままでできなかった事を一つ一つクリアしながら
いまの自分だったらこんなのが理想・・という
最終形みたいなヤツを作ってみたいと思っています。

年末進行 引用
2017/12/21 (木) 19:09:30 - TYIZ - z180174.ppp.asahi-net.or.jp [110.4.180.174] - No.1513850970

こんにちは、TYIZです

今年も残すところ10日ほど。
T3TECは29日が大掃除で30日から休み。
年明けは6日から営業開始です。

去年の年末のこの時期は
納車に向けて慌ただしくしていたんだけど

今年は順調に納車が進んだのと
入庫車輌が無かったりで
工場の中はガラガラになりました。

おお・・こんなにクルマが減ったのは
開業以来だろうか・・
このまま閑古鳥でずっとお客さん来なかったらイヤだなぁ・・
と思うくらい。

で、こんなタイミングだからこそ
遅れていたエンジン関連の重作業を行う。

エンジンの振動と異音で入庫した初期型NA1を修理開始。
タイミングベルトを替えて1年ほど経つらしいけど
高回転回した直後
異音と振動が発生し なんとかT3まで自走してきたんですが
とてもこのまま帰すわけには行かない症状だから
そのまま入院になった次第。

ナニが起きているのかなぁ・・と調べていて
リフトで上げてエンジンを見ると
クランクプーリーのウェイトが外れてベルトカバーを破っている・・
ありゃ・・またか。。

このトラブルで何台のNSXがエンジン大修理になっただろう。
これが怖いから
うちでは
クランクプーリーはエンジン重整備の際には交換推奨だし
それでも寿命が読めなくてトラブルが怖いから
プーリープロテクターを作ったんですけどねぇ。

このNSXのタイミングベルトを交換した業者さんでは
ベルトだけ交換してエンジン閉じちゃったんでしょうね。

まあ、異音は出て振動は大きいけどエンジンは回っているので
タイミングベルトは切れてはいないわけで
エンジンは完全死していないワケだから

まずはエンジン降ろしから開始。

ヘッドのOHだけなら
エンジンとミッションを同時に降ろす
エンジン降ろしメンテナンス通常パターンで作業を進めても良いんだけど
シリンダー側のコンディションも不安だし

ミッション、リアサスペンションメンバー、エンジン と
個別に降ろしていく。

エンジンの降ろし方は色々方法があるけど
エンジンスタンドブラケットをC型エンジン用に加工しておいて
ミッションを降ろしたあとに
エンジンをスタンドに固定してボディを上げる方式が
最も安全で効率が良いと思います。
この方法だと
チェーンブロックを使わないので
リアハッチも外さずにエンジンが降ろせるんです。

で、降りたエンジンを観察していくと
色々妙な事に気付く。

このエンジンにはC30A刻印はあるけどエンジン番号が無い。
つまりは
このエンジンは新車搭載時のエンジンでは無く
過去に新品シリンダーを部品で買って組まれていると言う事。

そして
ヘッドも妙で
鋳造の形状がLEV仕様のもので
だけど、エア供給のポートが排気ポートの上に加工されていない。
これは
NSXがLEVになった後に製作された
初期型C30A用のヘッドだと言う事になる。

NSXがLEVになったのは2001年頃だから
つまりはそれ以降に
新品部品を使って組み立てられたエンジンと言う事になるんだけど

ヘッドを外すためにカムシャフトを外していくと
カムホルダーの位置決めピンが入っていなかったり
Oリングが指定サイズと違っていたり実に怪しい・・

NSXではVTEC切り替えのためロッカーシャフトが中空になっていて
シャフトの中に油圧がかかるから
両端のシーリングボルトはアルミワッシャ使って
6キロほどのトルクで締めてあるはずなんだけど
これが片手で緩むくらい軽く締まってる・・
よくまあ こんなユルいトルクでオイルが漏れなかったなぁ

ヘッドを外してみると
ヘッドとシリンダーを位置決めしているダウエルピンが
1ヶ所 指定サイズじゃ無くて
ミッションとエンジンの間に使う細いピンに
インジェクター用のゴムリングを入れて組んであった・・
さすがにこれはビックリ。

このエンジン組んだ人 組立中に色々ピンを無くしたのか・・
まあ、ヘッドとシリンダーの位置決めだけ出来れば
ダウエルピンに強度はいらないんだけど
それにしたって
太さをゴムリングで合わせるのは斬新な方法・・
でもこれじゃヘッドとシリンダーの正確な位置は出ないでしょう・・

吸気バルブが数カ所ピストンと当たった形跡があるから
バルブの曲がりチェックをするためヘッドはOH決定で
このままヘッドはバラバラにする方向だけど

こんな妙な組立方をしているエンジンだと
果たしてシリンダー側はどうなっているんだろう・・
このままヘッドOHだけ行って組み立てて
すぐにシリンダー側が原因となるトラブルが起きたらイヤだし
やはり
シリンダー側も分解して
ピストンリングなど消耗品を交換し
メタル類を正確に合わせて組み立て直す事にしました。

それにしても
このC30A
どこの誰が組み立てたんでしょうねぇ・・

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