遅くなったけど
明けましておめでとうございます。
T3ファクトリーは
昨日から営業再開で
初日ということで慌ただしく過ごしていました。
今年の年明けTYIZ号作業は
通常整備と
エンジンのフロントヘッドカバーを開けてました。
ちょっと思うところあったのと
ATカムをベースにした加工ハイカムの表面具合の確認
それと
ネジを交換したくて・・
ヘッドカバーを固定しているのは
ボルトとナットなんだけど
黒ヘッドカバーでは
標準が黒メッキで
Type-Rが銀メッキになってる。
赤ヘッドカバーでは
全て黒メッキ
だけどこの、黒メッキのナットというのが
どうも錆びやすい。
たぶんネジメーカーのメッキ不良なんだと思うけど
最初は分からないんだけど
数年使うと赤錆が浮いてくる。
性能上問題ないんだけど
TYIZ号はガンメタのヘッドカバーだし
なんとなく 今回は銀ネジに交換してみよう・・と思った次第。
ATカムを使った加工ハイカム。
これが
MTカムベースのハイカムと同等性能と分かったのは数年前で
私を含めて何人かお客さんが組んでいます。
加工ハイカムというのは
純正カムのベース円を研磨で削り込んで小径にして
カム山の形状も削って変更し
バルブのリフトと作用角を変更する
昔ながらのチューニング方法です。
これは
ロッカーアーム式エンジンでは行いやすくて有効な加工で
VTEC機構はこのチューニングに向いてるんです。
ATカムベースでも大きな作用角とバルブリフトは確保出来て
高回転で20馬力ほど出力が上がるのは確認出来たんだけど
問題は
純正のカム山を大きく削り込むから
表面焼き入れされた部分が無くなってしまうわけで
研磨加工後に
あらためて熱処理を行うんだけど
純正と同じ高熱を使う処理が出来ないので
パルソナイトという軟窒化処理を行っています。
この加工を行ったカム山が
VTEC機構の仕込まれた3つのロッカーアームと高速で摩擦する際
問題は起きないのか・・を
長期観察しているわけですが
結果は摩耗も傷も無く良好でした。
この、ハイカム加工によるパワーアップは
VTECの高速側のみ作用角を変更するので
中低速トルクは変化無しで
カムが切り替わったあと 確実にパワーアップを体感出来て
7000〜8000rpmの回り方はノーマルとは大きく異なります。
ダイナモで計測してみると20馬力ほど向上するから
ノーマルコンピュータで燃料供給は追いつかないので
V・Pro制御にしてインジェクターも変更しています。
ノーマルC30Aが280馬力弱で
排気系を変更して300馬力弱くらい。
C32Bに換装して320馬力
スロットルを拡大して330馬力
プラスハイカムで350馬力
C30Aのままハイカムを組んでも330馬力くらい出ます。
これが
NSXのエンジンチューンの大きなステップだけど
もちろん
その途中には制御や補機類に関して色々必要です。
その、高回転域のパワーアップに大きく影響するのがハイカムなわけで
今回はヘッドカバー開けて目視点検を兼ねてました。
銀のネジを使ってヘッドカバーを閉じる。
もともと
地味に仕立ててるエンジンルームだから
まあ、ネジの色なんか気にならないな。
見た目はホントにノーマルだけど
実はこれでノーマル比70馬力ほど上がってます。
私が思うNSXのストリートチューンとしては今のところこれが終着点です。
クラッチミートした瞬間からレブリミットまで
全域でノーマルC32Bを大きく上回るトルクを出してくれます。
ここから先のパワーアップも出来るんだけど
ネガティブ要素も出てくるので。
1月2日は常連のお客さんとうちの新人メカニックが来ていて
賑やかに過ごして
3日は1人で地味に作業をしていました。
今年も何件かNSXで遠出の予定がありそうです。
そんなわけで
2024年が始まりました。
今年もよろしくお願いいたします。
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