昨年
ウェットブラストマシンとほぼ同時に導入したのが
ドライアイス洗浄装置。
これは
「高圧空気でドライアイスの粉末を対象物に当てて汚れを落とす」
と、言う洗浄機なんだけど
取扱業者さんが
機械をデモストレーションで持ってきてくれて
日頃 うちの作業で洗浄に苦労している物に使えるのか・・
を、試してみたところ
非常に有効だったから導入した次第です。
サスペンションアームなどは
アルミ素地の部品は
車輌から取り外して単品にするなら
ウェットブラストマシンの方が簡単にキレイになるので
ほぼ同時にウェットブラストマシンも導入したんだけど
ドライアイス洗浄だと
車輌に組み立てたままの状態で清掃作業が出来るのもメリット。
ウェットブラストは
ガラスやステンレスの粉末を対象物に当てるわけだから
固いモノを物理接触させるんだから非常に強力な反面
細部に粉末メディアが残ってしまう可能性があるし
樹脂部品などには強力すぎるんです。
で、最も興味あったのが
エンジンのカーボンで汚れた部分。
一番はピストンの頭
エンジン降ろしメンテナンス&ヘッドOHでは
ピストンに堆積したカーボンは
手作業で地道に除去していたんだけど
高温で焼き付いて固着堆積したカーボンは非常に固くて除去が大変
これがドライアイス洗浄可能なのか?
試してみたところ
もう、感動的な勢いでカーボンが除去される。
ドライアイス噴射が当たったところは
あっさりとカーボンが吹き飛んでアルミ素地が見えるんだから驚き・・
1分もかからずピストン1個がキレイになる。
しかも
シリンダー壁面などの油分はまったくそのままなんだから不思議。
ドライアイス洗浄の理屈は
顆粒状のドライアイスを 機械の中でさらに細かく砕いて砂状にして
高圧エアと共に対象物に吹き付けると
対象物の汚れが急激に低温になって収縮し
汚れの隙間に入ったドライアイスが瞬時に昇華するとき
一気に体積が増えるので そのガス圧で汚れを剥がす・・
と、言うことらしい。
あの機械の中では
空気圧で回転するモーターがあって
エアとドライアイスを規定量に混合して噴射ノズルに送ってるんだけど
なにしろ
エアの消費量が凄まじい。
T3ファクトリーのコンプレッサーは5馬力で
一般的な自動車整備工場では余裕の大きさなんだけど
ドライアイス洗浄を使うには不足で 圧力がすぐに下がっちゃう。
なので もう1機追加で5馬力コンプレッサーを入手したところ。
ドライアイス洗浄は
噴射ノズルと途中に入るアダプターが色々あって
対象物に対して交換するんだけど
一番下の写真は S660のフロントフレーム部分を試したところ。
微粉末のドライアイスだから
まるでガスを拭きかけているみたい。
洗車しても
なかなか細部の砂汚れとかは落ちないモノだけど
ドライアイス洗浄では
あっさりとキレイになって 新品部品を組み立てた直後みたいな感じになる。
布地のシートなども
細部に入り込んだ汚れやホコリが簡単に除去されて新品の質感になる。
と、言う感じで
ドライアイス洗浄機は
非常に有効な機械なのは間違いないんだけど
なかなかにクセが強いマシンで
猛烈にエアを消費するし
引っ張り出して片付けて・・が面倒だし
なにより 作業する都度 ドライアイスを手配しなけりゃならない。
ドライアイスの入手は
販売店にオーダーして指定日に届けてくれるんだけど
うちに強力な冷凍庫はないから
余ったドライアイスは4〜5日で気化して消えちゃう。
つまり、思い立ってすぐに使えないわけだ。
だけど
メインの用途がエンジン降ろしメンテナンスに関するカーボン除去だから
あの瞬殺でカーボンが無くなる利便性を経験してしまうと
もう、手作業には戻れないな・・と思うんだから
有効な機械なんですよね。
旧車のメンテナンスには
「分解清掃」という大きな手間がかかります
しっかりと清掃して汚れを落とし
部品のコンディションを確認し
遺物の噛み込みなどを避けながら確実に組み立てていくためには
「部品の清掃」というのは重要なことなんだけど
実がこれが地味ですごく手がかかる作業なんです。
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