こんにちは、TYIZです
チューニングカーの世界では
スロットルが逆になろうが、横向きになろうが
平気で使っちゃいますが、
何故メーカーがセオリーを作っているのか考えてみると
ワイヤーでスロットルプーリーを回す際
ワイヤーはプーリーの上にかけて、引いて開になりますよね?
プーリーの下側にワイヤーをかけている例はなかなか無いと思うんです。
これは
おそらくワイヤーとプーリーの間に何らかの異物が噛み込んだ場合
アクセルが閉じなくなる可能性があるので
これを避けるため
「背中は見せるけど腹は見せない」の考え方じゃないでしょうか。
で、ワイヤーがプーリーの上側を引いて動作する条件になると
内部のバタフライは必然的に
下側が手前(下が上に回る)に動く事になりますよね。
結果的に安全を取った方向といえるんじゃないでしょうか。
もっとも、
性能面で言えばスロットルがどちら方向に回ろうが
エアの流れを制限できて、全開時にバタフライが水平になれば良いわけなので
チューニング業界ではどちらでも有りですね。
ただ、水平は本来ちょっとまずいんです。
ブローバイオイルや結露時の水分が
バタフライのシャフトに入るのは好ましくないです。
この点を理解して使うなら
どちらでも良いと思うんですよね。
さらに突っ込んでいくと
ポート直前にスロットルを設ける多連スロットルでは
バタフライがエアに対して整流効果を作ってしまい、
エアがスロットルを通過後まっすぐ進もうとするので
ポートがヘッドの中で曲がっている場合
壁面にエアが当たって空気抵抗になるため
必ずしもバタフライが水平なのが全開ではない事もあるようです。
ドラッグレースなどのパワーチューンで
GT−Rが6連をやめてシングルスロットルにするのは
このためだそうです。
ちなみにスロットル内部で
アクセル全閉時バタフライは垂直ではなく
いくらかナナメになっているのは知っていますよね。
バタフライはこのナナメに合わせて端面が加工されています。
だから、
厳密に言うとスロットル全閉から全開までの回転角度は
90度未満になるんですよね。
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