社外のショックアブソーバーが ダート向けしか存在せず、
ロード向けにチューニングする際 いつも問題になっていたHNU12の足回りに
RNN14パルサーGTI-R用の車高調を使うエポックな流用チューニングが確立しました
現在においてRNN14用の足回りは多数存在しており、
多少のリファインを行えば かなりの戦闘力アップ 及びストリートでの乗り心地を確保できます
以下にその作業記録写真をアップロードします
写真点数が多いためページが重いのをご了承ください
これが今回使用したTEINのRNN14用車高調キットとクスコのピロアッパーマウントキットです
TEINのRNN14用キットには、減衰力固定のHSタイプと減衰10段調整式のHAタイプがありますが、
今回は本来の指定車種ではないHNU12に取り付けるため、ある程度の調整代を設ける意味も込めて
減衰調整式のHAタイプを選択しました
上記の写真にもありますが これがクスコのHNU12用ピロアッパーマウントキットです
TEINのRNN14用キットには ピロアッパーマウントキット付属のセットもありますが
HNU12とRNN14では取り付け関係が違うため互換性はありません
従って、キャンバー調整機構が得られるメリットも込めて このアッパーマウントを組み合わせました
TEINのセットに付属のスプリングアッパーシートは、
クスコのHNU12用ピロアッパーと組み合わせ的に無理があるため追加工します
本来ノーマルアッパーマウントのベアリングに入る突起がピロアッパーに付属のカラーと干渉するため
突起部をフライスで削り落としました
そして アッパーシートとカラーを溶接します
そして組み合わせると 全く問題なく組み込めます
ノーマルストラットとの比較です
ほとんど全長及びストロークは同じです
フロントストラットASSYを車輌に組み込んだところです
ABSセンサーのハーネスブラケットまで全くボルトオンです。
また、ヘルパースプリングがセットされているため かなり車高を下げてもスプリングは遊びません
フロントストラットの キャンバー調整部です
リアストラットのノーマルとの比較です
こちらもほとんどHNU12ノーマルと同じくらいの長さです
若干ですが、TEINのキットの方が ケースが数o長く、ロッドが数p短いようです。
使用目的がロードであればストローク的に全く問題は無さそうです
これは、TEINのキットに付属しているリアアッパーマウントです
本来はこれにゴムブッシュを組み合わせて使うのですが
HNU12とRNN14では車輌側の取り付け寸法関係が違うため
このアッパーマウントは使えません(ネジ太さ及び3本のPCDが違う)
しかし、ノーマルアッパーマウントでは直巻きスプリングが受けられないため
キットに付属のアッパーマウントを切り抜き&フライス加工をしてリング状にして
スプリングシートとして使います
そしてリアストラットを組み上げた状態です
上の写真で加工したスプリングシートは、ノーマルアッパーマウントとスプリングの間に使われています
これでノーマルアッパーマウントとTEINのキットが組み合わせできました。
ストラットASSYを車輌に仮組して
ロアアームをジャッキアップして サスペンションが動いたとき 車輌との干渉をチェックします
ここでは 車輌側のブレーキラインブラケットと
ショック側のスタビライザーリンクブラケットが干渉することが確認されました
スタビブラケットが干渉するため
ドリルで穴加工後ボール盤でφ15程度の穴に広げて
スタビリンク取り付け位置を内側に変更します この穴位置はあまりシビアではありません
そして、車輌側と干渉しない程度にブラケットを切断します
リアスタビリンクは HNU12の物を使うには無理があるため
RNN14用を軽く曲げて使用します
上記写真のリンク以外に ゴム製のブッシュ&ワッシャ等が必要です
全ての加工が終わり 車輌にリアストラットを組み込んだ状態です
この角度からは見えませんが
ストラットのブレーキラインブラケットがHNU12と違うため
ブレーキホースはストラットにタイラップで固定します
ショック側スタビリンクブラケットの上に付いている 使用していないブラケットは
RNN14ではABSハーネス固定に使われている物だと思われます
そしてストロークした際 車輌と干渉しないことを確認して取り付け作業は終了です
HNU12は車高が変わると 大幅にアライメントが狂います
具体的には 車高が下がるとフロントが大きくトーインになります
結果として ステアリング回帰力不足、著しいタイヤ編摩耗が発生します
希望の車高に調整した後
適切なアライメントに調整します