初期型NSXはリアの重いミッドシップにも関わらず、
FR車的なブレーキ容量バランスで、純正ではパッドの材質を前後で変えているようです
これに、同銘柄の社外品のブレーキパッドを組むと
ブレーキバランスが前よりになってしまい、フロントがロックしやすく扱いにくくなります。
今までは パッドの銘柄を前後で変えて何とかバランスさせていましたが
それでもヘアピン進入などでフロントがロックしたがります。
今までフロントに摩擦係数の低いプロミュウN5000 リアに初期制動の効くAP・ZCを
使っていましたが リアのブレーキ容量が上がれば
安定した姿勢で、より短距離で減速できると思います
フェラーリ等ではリアにもフロント同様巨大な4ポッドキャリパーが組まれていますが
これがミッドシップレイアウトに対する正常なブレーキバランスではないでしょうか?
私はNA1の乗用車的な部分をもっとも感じるところではないかと思います。
NSXもNA2になり、この点が大きく改善され
リアを中心に容量が大幅にアップされています。
F15、R16のホイルを使わないのであれば 前後ともNA2用のブレーキを移植してみるところですが
いま 欲しいのはリアの容量であることと
フロントに15インチホイルが使えるメリットを感じて
リアのみNA2用ブレーキを移植してみました。
この状態でF-N5000 R-AP・ZC ではエンジンブレーキ併用時に
リアロックの傾向がでました。ZCの初期制動の強さが現れた感じですが、
使い方を上手くすればこれもかわせると思います。
次回はリアにもN5000を使ってみようと思います
それでも通常走行時のバランス的には まだまだフロント寄りに感じますが
ノーマル状態に比べたら 劇的にブレーキバランスは向上しました。
特にフルブレーキ時の制動感は大きく向上して
車が前傾姿勢になるのではなく、
下に向かって減速する非常に安心感のある減速感になりました。
これがノーマル状態
片持ちシングルピストンキャリパー
ローター外径もフロントに比べて小さく、容量不足を感じる。
ローター&キャリパーを外した状態
私はローターのバックプレートは付けていない。
ジョイントのゴムブーツがローターの熱でやられるので
表面にシリコンコーティングを分厚く塗ってあります。
この状態でだいぶサーキットも走りましたが
問題は発生していません。 雨の日も特に問題ないようです。
NSXのキャリパー交換はかなり楽な方です。
サイドブレーキワイヤーがピンで止まっているため 特殊工具等が無くても作業可能。
右がNA2のリアキャリパー
驚くべきそのピストン径の違い!
40%強化されたとのことだが 確かに圧倒的に大きい。
同じペダル踏力による油圧なら
パッドを押す力はかなり強力になっていると思われます
左がNA2用 ローターもかなり大きい
直径で2pくらい 厚みも2oほど厚い。
これだけ違えば 性能的に大分容量が上がっているであろう。
18インチTE37に対するローター径
NA2・Type-SにNA1初期型クーペの純正ホイルが組めるそうなので
デメリットは何もない。
遠目から見た状態
ぱっと見 前後のローター径は同じくらいに見える。
実際にはフロントキャリパーの方が容量が大きいので
まだ フロントの方が制動力は強い。
その後 私のNSXはフロントもNA2純正に交換しました。
結果
やはり絶対的制動力は大きく向上しました。
前後ともNA2にした場合
パッドの銘柄は前後で同じ物を使って問題ないようです。
特にサーキットで使う場合を考えると
安心感が大きく向上するため
フロントホイルの問題が無いようであれば
前後交換をお勧めします。
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