NA車のパワーアップには
やはり排気量アップが最も有効。
NSXにはNA2から3.2リッターエンジンであるC32Bが搭載されているため
いつかは換装したいと探していたところ
程度極上のType-S用C32Bが6速ミッションと共に手に入ったので
さっそく換装計画を開始しました。
C32B換装に関しては何点か問題がありまして、
まずはエンジン制御の問題。
NSXはNA1の130型からスロットルをサーボモーターで動かす
DBW(ドライブバイワイヤー)方式に変わっているため、
メインCPも当然変わっていて
どこまでNA2制御を移植するかでやり方が異なってきます。
私の場合
今後のチューニングを考えて DBWは避けたかったため
サージタンク&スロットルはNA1を移植しました。
エンジン制御はすでにV・Proになっていたため
スロットルやサージタンク等は 全てNA1純正を移植します。
C32Bは、コアとしてのエンジン本体のみを使い
排気量だけ生かしたかたちになります。
入手したエンジン&ミッション
エンジンからはハーネス類を外して移植準備。
ミッションは分解して
OSの6速用4.4ファイナル&LSDキットを組み込み。
C32Bは スロットルがDBW制御のため
スロットル&サージタンクがNA1とは異なる。
サージタンクを外して下準備。
オイル漏れのしやすいオイルパンは
一度外して液体パッキンを併用して組み直し。
カムカバーも同様に組み直し。
ついでに内部チェック。
下準備完了。
これは C30Aから外したワイヤースロットルのサージタンクAssy
C30Aノーマルエンジンを降ろす。
メンバー、エンジンミッションをAssyで車輌から降ろす。
降りた駆動系Assy
NSXはこのひとかたまりで脱着できるので
考えようによっては作業性が良くて楽な部類にはいる。
メンバーからエンジンミッションを外す。
整備書によると、
これがNSXのエンジン降ろしのセオリーらしいんだけど
降りた状態でミッションからドライブシャフトを外すのは大変だし、
重量的にも重いので
今回の作業以降
エンジン降ろしはメンバーとエンジンを分けて降ろすことにしました。
C32BにC30A用サージタンクAssyを組み込む。
ハーネス類も全てC30A用を使う。
クラッチを移植して エンジン側は準備完了。
エンジンにミッションを組み付ける
今更だけど
中古のエンジンだったのでセルモーターをバッテリーで動かして
各シリンダーのコンプレッションを測定。完璧に快調!
エキマニその他を組み込んで
エンジンユニット完成。
搭載は
まず、エンジンを車輌に持ち上げるようにしてエンジンルームに納めて、
左右2個のエンジンマウントで車輌に固定する。
エンジン重量はこの2個のマウントで支えられるため
前後に不安定だけど これで搭載完了。
次に メンバーをミッションジャッキで持ち上げて取り付ける。
その後 ドライブシャフトを取り付けて
ブレーキラインを繋ぎエア抜きする。
NA2のメンバーはNA1にボルトオンだったけど
このフレーム1個は互換性がなかったため NA1用を使用。
コンピュータハーネスを引き込んで
カプラーを繋ぐ。
これは、エアコンコンプレッサーのブラケット。
このブラケットをエンジンブロックにボルト止めして
そこにコンプレッサーが取り付けられるんだけど、
穴位置が異なるため NA1用を使用する。
無事に C32Bがエンジンルームに収まった。
排気系も今まで通り繋いで下回りも完了。
これは シフトレバーのブラケット。
左がNA2用。
一応交換してみたんだけど、
寸法的には互換らしく
NA1用で問題ないことがわかった。
下がNA2用
これも 長さ的には同じで
品番は変わったけれど互換性有りでした。
せっかくなので
シフトノブも変更。
ブーツをヤフオクで買ったバックスキンの奴に換えて
ノブはKSP製を使う。
ノブの位置は 私の好みで高めが好きなので
内部にネジを切ったカラーを作って位置合わせできるようにしてみた。
ちなみに
レバーもType-Sの物に換えたんだけど
ネジ部が非常に長いんですね。
エンジンルームの様子
C32Bが載って オイルキャッチタンクが付いているくらいで
見た目は本当にノーマル感覚。
相変わらず外見もほとんどノーマル。
でも、戦闘力は格段に上がりました。
加速仕様のファイナルと6速クロスミッション トルクがあり良く回るエンジン。
ノーマル感覚は全く消えて 気分は4輪バイクですね。