こんにちは、TYIZです。
今年はあまり掲示板には書かなかったんだけど
やっぱりメーター修理依頼は多かった・・
今年1年で何台修理したかな・・と数えてみたら
T3ファクトリーで26台 nsxnetからの単体修理依頼で46台
合計で72台でした。
そして
T3TEC開業から通算は・・と数えてみたら711台!
とうとうメーター修理件数は700台を超えました。
国内に現存している初期型NSXの1割以上は私が修理したことになるんだろうから
これはスゴいことだ・・
数年前は
燃えた事例がけっこうあったけど
今年は
誰かが修理を試みたんだけど治らなかった再修理とか
人災で壊しちゃった事例が目立ちましたね。
特に
ホンダのディーラーさんからの修理依頼が多かった。
車検などで速度表示が合わずに困って
新品は無いし
修理出来るところ・・と探してウチにたどり着く感じです。
今年の7月に
古いお客の小原くんが
警告灯が点かないと修理依頼で入庫したんだけど
開けてビックリ思いっきり燃えた形跡がある・・
「お〜い!これに気づかず乗ってたのかよ!」と電話してみると
「自覚症状は無かった・・」と言う。
だって
ケースまで燃えてるんだから
煙や焼けた匂いが酷かっただろうけど
クルマを離れているときに焼けたのかもなぁ・・
だけどもうちょっと進行したら車輌火災だったかもしれないぞ・・
まあ、基板は修理可能な範疇だったから修理して
焼けたケースは交換して無事に復活しました。
nsxnetには
ホンダのディーラーさんを始め
様々な業者さんからメーター修理依頼が来るんですが
あるメーカーさんからイギリス仕様のメーターが届いた。
北米向けアキュラはよく見るけど
イギリス仕様は珍しい。
スピードメーターの動作がおかしいのと
基板のプリントパターンが一部焼けている・・
スピード&タコなど メーター部分は共通だけど
ワーニングランプの種類が違ったりするので
配線図が無いと完全に追うのが難しい。
NSXのメーターは
輸出先によって基板の構成が少し違うんです。
まあ、スピードが動かない・・とかなら治せるんですけどね。
基板の修理は
プリントパターンが腐食して切れていたり
部品と基板の間に電解液が溜まっていてショート状態になっていたり
単にコンデンサー交換だけでは治ってくれなくて
年々 だんだん重症度が上がってきていています。
修理経験度も上がったから
原因調査&修理も予測が出来るようになってきているんですけど。
うちでメーターの修理をするときは
単に壊れているところを治すだけじゃ無くて
ケースは丸ごと洗浄して
オド&トリップも清掃してリセット動作をよくしたり
「メーターのリフレッシュ作業」として行っています。
意外だけど
メーターの中は長年のホコリでスゴく汚れていて
清掃すると明らかにクリアになって夜間も見やすくなります。
トリップメーターも
数字ドラムはけっこう汚れているので
清掃すると
文字が白くなるのがわかる。
故障していないメーターを予防修理した場合でも
見た目が新車状態に近くなるから
スゴく満足度は高いと思います。
それと
今年1年でメーターは72台修理したわけですが
ブレーキ球切れ警告灯の制御を行っている
警告灯もジュールICが壊れていて交換した件数は15件もありました。
これは
確率的に2割くらいになるわけで
けっこう大変な数です。
修理依頼のメーター10台に2台はモジュールICが壊れていたわけです。
症状的には
基板を確実に修理したけれど
ブレーキ球切れ警告灯が消えなかったり
逆に
球切れした信号を入れても警告灯が点かなかったりします。
モジュールICは単品販売がされていないから
純正互換部品を2016年11月に100個ほど作って
これが枯渇が見えてきて
2022年に追加で500個も作ったので部品在庫は十分なんだけど
この警告灯もジュールICを独自製作していなかったら
NSXのメーター修理受け入れが出来なくなるところだった。
まあ、そんなわけで
メーターの修理は今後も受け入れていきますけど
この作業だけは
私の担当で伝授出来るスタッフもいないので
がんばっていきます。
だけど年に72台って 毎週1台以上修理しているわけですよね・・
我ながらよくやったなぁ・・と思います。
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